[徹底的に説明します(ベレッタ DT−10)]

ベンチレスト射撃大会・風を読む。


TSUKIJI


 

トップページ -> 築地語録 -> 徹底的に説明します( ベレッタ DT−10)

【転載・複製フリー】

ベレッタ DT−10

2000年11月17日 築地


 

オリンピックでどの選手が金メダルをゲットするかは誰しも興味のあるところだろうが、私たちみたいにガンビジネスに関わっている人間にとってはどこの銃を使ったかと言うことも非常に関心のあるところである。
車で言うとF−1レースみたいな物である、誰が優勝したかと言うことと共に、どこのメーカーが勝ったのか、フェラーリか、マクラーレンかと言うような別の次元の興味もそそられるのである。何故なら多少なりともビジネスの展開に影響があるからである。
日本ではオリンピックで誰も使っていないような銃をわざわざ宣伝して販売している。オリンピッククラスの射撃競技では、選手の使用銃は圧倒的にペラッチとベレッタに二分される、私もどちらの方がいい銃ですかと聞かれると返事に窮する。何を以て良しとするかはそれぞれの射手の価値観に負うところが大きく、私でも善し悪しを断定することは出来ない。私自身はペラッチSC0のサイドプレート銃を使っているがこれとて単なる私の好みで使っているにすぎない。

グリップ
グリップ

銃床のフィーリングはペラッチ、とベレッタでは違いがある、それはベレッタの方がグリップにパームと言う、手の平に当たる部分に脹らみを持たせてつくられているからである、昔のペラッチにはパームがつけられていたが、最近のペラッチはパームがないのが主流である。パームをつけない理由はそちらの方が自由に握る箇所を変えられると言うメリットがあるからである。
当社に銃を見に来られて、ベレッタ、ペラッチと両方の銃をお見せして、それぞれ構えさせて見ると、多くの方がベレッタの方が何となくしっくり来ると言う感想を述べられるが、ではしっくり来る方がより当たるかと言うと、それはまた別問題なはずである。これが射撃の奥深い所である。
当社では最近射撃銃の値段を大幅に値下げした、ペラッチMX8で¥690000である、この値段、イタリアの小売価格より安いのである、アメリカですらMX8は$8600である、約90万円である。
多分、世界中でMX8を一番安く売っているのは当社であろう。
MX8のライバルと言うと、ベレッタではASEゴールドがそれに相当する、当社の価格で¥800000であるが、ベレッタが打倒ペラッチとして出してきたのがDT-10である、当社の価格で¥595000である。 明らかにMX8を意識した価格である、銃の値段を下げると言うことはどこのメーカーもしないことである。今までの流通体系が完全におかしくなってしまう、在庫を持っていた所は悲劇だろう、そのため銃の値段が上がることはあっても下がることは無いのである。

DT−10 全体
DT−10 全体

今年のショットショーでDT-10を見たとき、新製品を出して値上げをするのだろうと思っていた、その時点では正確な価格が提示されていなかったからである。しかし最終的に提示された値段を検討した結果、当社ではこの銃を¥595000で販売することにした、正規代理店がいくらで売るかは関係のないことである。
値段が安い分、ASEより質が落ちているだろうと考えるのは至極当然の事だろうが、私の目からするとあまり遜色がないのである、ベレッタのエンジニアによると、DT−10の方が耐久性があるとのことだが、真偽のほどはわからない、その理由を聞いたところ銃身ブロックに差し込んでいる銃身のスリーヴが長いと言うのもその理由の一つだと言っていた、銃身ブロックと言うと聞いたことのない人が多いだろうが、ペラッチ、ベレッタの銃身は、薬室の部分は上下一体のブロックで作られている。そのブロックに銃身にあたる部分を差し込んで作られているのである、その差込の部分がスリーヴである。

クロスボルト
クロスボルト

話が変わるが、銃の中で最低と言われる故障はこの差込が抜けることである、弾を撃っても火薬の圧力は機関部と、ブロックにかかり、銃身にはほとんど負担を与えない、一番負担となるのは散弾が銃口内を通過していくとき、チョークの部分で抵抗が生じるのでその時銃身が抜けるような作用が働くだけである、しかし現実問題銃身が抜ける事はない。
しかし、かなり昔、SKBの銃身が少し抜けたのを見たことがある、昔の事なので今とは製造技術が違っていたのであろう、最近はその様な事例は皆無である。

しかし最近ある会社の銃の銃身が抜けたと言う話を聞いた、どこのメーカーかと思ったらマエストロとのことである、ペラッチのコピーみたいな銃であるが、値段はペラッチの正規価格と同じ値段で売られている銃である。
銃身が細く、銃床も小さくまた仕上げも非常に綺麗な銃でいかにも日本人好みの銃である、私のこの銃を売るかどうか判断するため外国の評判を聞いてみたらその評価は最低であった、外人の業者仲間からも扱わない方がいいよ、といわれたのだがその時点でその理由は示されなかった。
時間が経ちマエストロの銃を見る機会が出来て内部を見たら、とても銃器のことを熟知した人が設計したとは思えない作りである、外見はペラッチと同じであるが内部はペラッチと比較するとかなり劣悪な設計である、銃器設計の基本的な事が解っていないと言える。ただしパーツ類は良く研磨されているので素人目には良い銃に見えるかも知れない、しかしながらどんなに中の仕上げが良かろうが銃身が抜けるような銃は最低である、1回でも銃身が抜けると修理が効かない、その銃は廃棄しるしかないだろう、この事実からしてマエストロはジャンク、史上最低の銃であるとキッパリ断言しておく。
こんな事を書くと、マエストロの代理店の人は怒るかも知れないが、無知な射手を騙すようなビジネスをすべきではないと考えあえて暴露しました。(異論のある方はご自社のホームページで反論なさって下さい)

さて話がそれたがDT−10は明らかにMX8に対抗するために作られた銃である、なんと言っても価格が明らかにMX8を意識した値段になっている、MX8を購入しようとしているユーザーなら10万円安ければユーザーの判断は大きく揺らぐはずである。

先台
先台

しかしユーザーの心理からすると、安いからどこか手を抜いていているのだろうと考えるのが常識だろうが、この銃に関してはそのような懸念は必要ない、銃のクオリテーはASEと遜色がないのである、せめて引き金が固定式だとか言うのであればASEとの比較が出来るのだが、ほとんど違はない、あきれたことに銃床の質までASEと同じクラスの銃床を使っている。
これでは単にASEの名前を変えてプライスダウンして販売しているのと同じである。
私はペラッチが良いか、ベレッタが良いかは断言できないが、ASEを買うお金があったらDT−10を買うようにお勧めすることだけは自信をもって断言できる、なぜならベレッタが明らかにペラッチ潰しとして放った銃であるからである。
当社では相応の数のDT−10を注文しているが、間違いなく品薄状態に突入するはずである、当社ではDT−10ならいくらでも引き取るがASEは一丁も注文していないのが現状である。
DT−10が¥595000なら、ASEゴールドは¥695000くらいが妥当な値段ではないだろうか、つまりMX8と同じ値段と言う事である。

受注輸入と言うことが条件ですが、
セール期間中, ASEゴールドを¥695000で販売します。


この値段、多分、世界中で一番安い値段だと思います。
アメリカでの小売値段は$12,000です、¥110で換算して132万円と言う値段です。しかしながらこの値段ですのでASEゴールドの在庫はしません、受注輸入なので注文を貰ってから納品までは3ヶ月程度かかるのでご承知おき下さい。

DT−10はペラッチ潰しと言う戦略があるためだろうか、交換チョーク式のトラップ銃、スキート銃がある、皆さんは え? と言われると思うトラップやスキートで交換チョークを使う必然性など何処にもないと思われると思う、私自身もその必然性は感じないが、あえて言うならトラップの場合は、ダブルトラップに使う場合、初矢のチョークは交換できる方が良いかもしれない、スキートの場合、私はスキート射撃はやらないので全くその必然性を感じないがフルチョークに交換して練習でもするのかなと? と推測するがその利点は定かではない。
交換チョーク式の銃は5万円アップである、DT−10にはアジャスタブル銃床のモデルもあるが、これも5万円アップの値段である、初心者の場合ならともかく、ある程度射撃の経験がある人は、それほど頻繁にベンドをいじくることはないと思うので本当にアジャスタブル銃床が必要かどうかは疑問である。
ASEゴールドと比べてほとんど同じだと書いたが、あえて違いを見つけるなら機関部が窒化仕上げをしていないところであろう、窒化処理をすると機関部の表面が堅くなるが、堅くなったからと言って寿命が延びるわけではない、勿論傷に強いというのは屁理屈でしかない、窒化処理をしなくても使用している材料はクロームモリブデン鋼なので表面が柔らかいわけではない。

ベレッタの引き金の外し方を説明しておこう、これはASEもDT−10も共通の方法である。

レバー位置
レバー位置

引き金を外す
引き金を外す

トップレバー
トップレバー

引き金は安全装置と連携しているのでまずここの機構について説明しておこう、安全装置は安全がかかった状態だと"S"の文字が視認できる、レバーを前にやるとSの字が隠れる、さらにレバーを前進させるとレバーの後ろに金色の点が視認できる。この状態でトップレバーをひねると引き金を取り外す事が出来る。
実はこの引き金、ASEとは大きく異なる、この引き金には振り子が組み込まれていない、ミロク、SKB、ペラッチ、ベレッタ、ASEゴールド、いずれの銃も引き金の中に振り子が組み込まれており、初矢を撃った反動で振り子が動き、二の矢がセットされる、つまり初矢が出ない限り二の矢は出ないのである、これは同発防止のための装置である、しかし初矢が不発の場合、二の矢も撃てないことになる。
これと違いブローニングなどは、振り子を使っていないので初矢が不発でも二の矢を撃つことが出来る、いずれの機構も決定的な長所短所ではない。勿論どちらが有利とも断定することは出来ない。

予備部品
予備部品

ガンケース
ガンケース

DT−10には交換用の照星二個と、撃針セット、交換用のトリッガーシエアーが付属で付いている。勿論ガンケースが付属なのは言うまでもない。

Webサイトに関する質問やコメントについては、こちらまで電子メールをお送りください 。
       ©1999 Copyright Far East Gun Sales Co.,Ltd. All rights reserved.