ロング ロング レンジ - コーヒーブレイク

2005年 2月 6日 築地
更新 2005年 2月20日 築地

先ずは以下の画像をご覧下さい。
これは私が毎月購読している、プレシジョン シューテングと言う、ベンチレスト射撃や、長距離射撃の専門誌です。まあ、マイナーと言えばマイナーな雑誌ですがね。

1200ヤード
1200ヤード

今年の1月号の表紙になっている写真です。
場所は、オーストラリアのウーメラ射撃場と言う所です、何でも1200ヤードあるそうです。
画像を子細に見ると、周りは広大な砂漠ですから、別段射撃場で無ければそれ以上の距離でも簡単に撃てそうですね。
標的の後ろにバックストップがあるから射撃場と言う事が解りますが、バックストップを外せばさらに広大な場所が広がっており、何キロでも先まで勝手に撃てそうな場所ですね。

おじさんが奇妙な射撃姿勢で撃っていますね、別にこのおじさんが変態なのではなくて、これはイギリス独自の射撃姿勢なのです。
最もイギリス人自体が変態だと言う説には特段異論を挟むつもりはありませんがね!
雑誌の中では、この射撃姿勢を、バックガン ポジションとして紹介されています。
この射撃方法は100年も前からイギリスでは長距離の精密射撃方法として確立されている射撃方法なのです。勿論、軍隊での狙撃にも使われています。
この射撃姿勢が低く、依託射撃が出来る点は優れた射撃方法だと私も認めます。
使用している弾は308ウインチェスターですから、この位の距離になると、弾道は大きく弓なりに変化します。
300mでは命中しても1200ヤードの狙い越しなんて見当も付きませんよね。
多分、数メートル上を撃つことに成るはずです。
ですから一端弾痕不明になれば、何処に命中しているのか皆目見当が付かないはずです。
多分100発撃っても標的に入れることは困難な筈です。
それを可能にしているのが隣でスコープを見ているおじさんです。
銃口から撃ち出された弾は、弾自体は小さくて肉眼では確認できませんが、弾が巻き起こす衝撃波で、まるで撃ち出されたロケット噴出ガスを見るように、衝撃波がスコープで視認できるのです、衝撃波その物の大きさは30~100cmあります、その為に弾頭が何処を飛翔しているか容易に推測することが出来るのです。弾が標的のどのくらい上に当たったか、あるいは下に当たったか、又は左右の何処に当たったか、大体の弾着の予見が出来るのです。そのために赤シャツのおじさんが、弾着を視認して、寝転がって撃っているいるおじさんに何クリック上げろとか、指示を出せるのです。
ですから長距離射撃の照準調整は絶対に一人では出来ないのです。
なかなか珍しい写真ですから、説明を加えて紹介してみました。

さて、雑誌、プレシジョン シューテングの中で、昨年行われたスーパーシュートの事が記事になって掲載されていましたので紹介します。
全米、そして世界の各地から集まった387名の選手で競われた、スーパーシュートは実は世界的に有名な大会なのです。その様子は8ページにわたって書かれています。
この大会はベンチレスト射撃と言って、究極の命中精度を競う射撃大会です。

銃の精度、なかんずく銃身の命中精度、弾頭の精度、火薬の選択、雷管の選択、薬莢の選択、そのチューニング、そうした諸々の最先端の知識を吸収できる場でもあります。
少なくとも、日本でライフル銃の命中精度を云々する限りにおいて、ここでの知識を無視して話すことは絶対に出来ません。

もし、訳知り顔でライフル銃の命中精度云々なんて事を話している業者が居たら、案外、詐欺まがいの話をしている人かも知れませんのでご注意下さい。

この大会で使われる銃身が世界最高レベルの銃身の証なのです。

オリジナル画像
オリジナル画像

現在、ベンチレスト射撃で使われる銃身は、ハート、及びシーレンです、そこに最近はクリエーガー銃身が少し台頭してきました。
現在のベンチレスト射撃界はこの3社が主流と考えて良いでしょう。
使用されるカートリッジは、圧倒的にPPCカートリッジであることは言うまでもありません。
現在の所、PPCカートリッジ、これを超える物は無いですね。
また、この記事の中では、当社で取り扱いをしているTMクリーナーの事も書かれています。これは案外最先端のボアークリーナーだったんですね。
PPCカートリッジの話が出たついでに、そのカートリッジを開発した、Palmisano さんとPindell さんをご紹介しましょう。
当日の大会に見えていたお二人の画像があります。PPCとはお二人の名前を頭に持ってきてパルミサノさんとピンデルさんのカートリッジと言う事でPPCと命名されたのです。写真で見るとお互いにお年を召されていることがよくわかります。

オリジナル画像
オリジナル画像

会場ではお二人は超有名人なんですよね。
だって、未だに参加選手のほとんどがお二人が開発されたカートリッジを使っているのですからね。
さて、この大会には全米は勿論ですが、世界の各国から選手が参加しています。
フランスからは2名、ロシアから1名、カナダから3名、ニュージーランドから1名、ドイツから2名、オーストラリアから2名。そして日本からは、我々6名で参加しました、参加国最大の選手を送っているのです。
結構、この世界では、日本選手は有名なんですよ、ははは

オリジナル画像
オリジナル画像

更新 2005年 2月20日

大会に参加した某大学射撃部OBの方からメールがありましたので紹介します。

1.1200ヤード
あの写真は、オーストラリアに、イギリスの連中がマッチライフルの普及兼交流試合に出かけたときに、撮ったものですよね。マッチライフルと言うのは、308か223を、スコープサイトで、伏射+ベンチ台で撃つ競技です。
1200ヤードを私は308でアイアンサイトで撃ちました。2002年のウィスコンシンです。
私は、アイアンサイトでは、標的は見えて十分狙えるし、当たり外れもわかるのですが、なんと標的番号が読めなくて隣の標的を撃ってしまいました。

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