カタログ脱稿 - コーヒーブレイク

2005年 6月 8日 築地

トヨタ自動車の人たちが「いつかはペラッチ」と言う様に、(言いません!)
ニッサン自動車の人たちが「Shift-The far-east」と言う様に、(言いません!)
ヤナセの人たちが「良い物だけを世界から」と言う様に、(これは言います)

今や世界的なトレンドの銃はファーイーストから購入するのが常識となりました。
しかし、未だにこの常識から取り残された不幸なシューターの為に、今年も淡々とカタログを作りました。
そして、そのカタログ原稿を昨日脱稿しました。この脱稿と言う文字、漢字変換を間違えると口にするのも恐ろしい、とんでもない意味に変換されてしまいます。
「だっこう」とパソコンで打ち込んで色々変換してみてください。通常変換文字は2つしかないのですぐに恐ろしい漢字が変換されます。
カタログ、そしてそれを解説したカタログ解説書は、もとより全て自分で書いたのですが、自分で書いた原稿を自分でチェックすると意外と変換間違いや誤字に気づかないものなのです。自分で書いているので元々違和感が無いのですね。他人なら簡単に間違いに気づきます。自ら書いた原稿を社内で他の社員達に添削してもらうと、原稿に大量の赤文字が入ります。
カタログだけは誤字脱字を避けたいため、極力注意を払って修正を加えました。
それでもまだまだ修正しきれて無いところが有るかも知れません。皆さんにカタログが配布されるのは6月末ですが、カタログを入手したら決して誤字脱字をの粗探しをしないようにお願いしておきます。

カタログ表紙
カタログ表紙

前回のカタログで利用できる写真は今回も流用しましたが、追加で挿入した画像は全部私が自ら撮影した物です、以前プロカメラマンに撮影をお願いした物と、私が撮影した物と比べても、画像に遜色はありません、少なくとも解像力は私が撮影した物の方が優れています。

これは、私の腕ではなくて、最新型のニコンD2Xの1200万画素のカメラのおかげだと思います。ボデーだけで60万円する高いカメラですが、カタログの原稿を自ら撮影する事によりほとんどカメラ代金は回収することが出来ました。
現在オークションに開示している銃の画像を撮影しているのもこのカメラです。。

ニコンD2X
ニコンD2X

当社のカタログに掲載している商品は、全てが一流品です。全ての商品は私が自らチェックした商品です。一番高いのは¥8,850,000のペラッチです。
一番安いのはウインチェスター社製の散弾銃スライドアクション、1300ブラックシャドーです。お値段は¥58,000です。この値段はほとんど玩具の値段です。
この金額は銀座の高級バーなら何も飲まないで座っただけで請求される金額です。

実はこの銃、正規代理店で販売している値段は¥241,500です。
スポーツガン誌、127ページにはちゃんと掲載されています。

スポーツガン誌 127ページ
スポーツガン誌 127ページ

¥58,000÷¥241,500=0.24、つまり当社の値段は正規代理店価格のわずか24%なのです。
でも、あまり大きな事は言えません、アメリカでの定価はわずか$376.00なんですからね。アメリカでの販売価格は当社の値段よりももっと安い値段です。
当社の仕入れはアメリカの販売店から購入しているのでどうしてもアメリカの販売価格よりは少しだけ高くなってしまうのです。

アメリカの価格は以下のページでご確認下さい。
http://www.winchesterguns.com/prodinfo/catalog/detail.asp?cat_id=512&type_id=040&cat=012C

正規代理店は当然当社よりもさらに安い値段で仕入れている訳ですから、いったい何倍の利益を乗せているのでしょうかね。ひょっとして覚醒剤並の利益率ではないのでしょうか。
覚醒剤の利益率は10倍位だと聞いています、どうやら正規代理店の仕入れ値段と日本国内の小売値段の価格差はこれに近い金額の様ですね。
しかし、スポーツガン誌も罪なことをしますね、ちゃんと雑誌代金¥4,200を払って購入した大切な読者にこうしたいい加減な情報を出しているのですからね。言葉は悪いですがスポーツガン誌の読者は詐欺にかかったような物ですね。これでは正規代理店のカタログ代わりの意図的で作為的な情報を出しているのと同じ事です。せめてアメリカの値段を併記すれば読者にも情報判断が正しくできると思うのですがスポーツガン誌を見て、これがまともな値段だと思いこまされて銃の購入を決めた人は本当に気の毒ですね。
もし、スポーツガン誌を購入した読者が、当社のカタログを事前に閲覧していれば全て笑い話でしか無い事実ですからね。時折、後で当社の存在を知って悔しがっている方達が沢山居られることも事実ですからね。
今、この原稿を読んでいるあなたがその対象者でないことを心よりお祈りします。
さて、ウインチェスター社のM-94のレバーアクションのライフルは¥79,000です。
スポーツガン誌150ページにはこれもお値段が掲載されています。
正規代理店価格は¥199,500です。
この値段差を考えるとなんだか頭がクラクラしてきました。
まだこれでも愚直に正規代理店価格で購入される方が居られるのでしょうか。
当社には今での年に数回くらい「お宅は並行輸入業者ですか」なんてとぼけた質問をされる方がおいでになります。お宅はちゃんと修理が出来ますか等と、私の神経を逆撫でされる質問をされる場合もあります。そういう場合はまともに回答をせずに「ご不安なら正規代理店で正規価格で購入しください」と返事をしますが、こういう馬鹿はどっぷり正規代理店にパクられるのが今後の身のためでしょう。
正規代理店フェチは永久にこういう無駄金を使っていただきたいと思います。
こうした驚くべき価格体系は当社のカタログと、スポーツガン誌を比較するとどんどん出てきますので、カタログが配布されたら当社のカタログとスポーツガン誌で価格比較をして楽しんでください。銃を購入しないでも充分楽しめます。
もし正規代理店価格で購入されたお友達がいたら事実を教えてあげるのも友情というものです。決して友人が落胆した姿を楽しんではいけません!

さて、今年のカタログからエアーガンを追加しました。
販売価格は¥98,000です、従来は¥170,000位で販売されていた銃です。
コンドルはコラムでも書いていますが世界最強の空気銃です。
但し単発です、やはり中には連発銃を希望される方も少なくありませんので今年から従来TFCで販売していた連発のサイクロンも取り扱います。
サイクロンは¥189,000です。スポーツガン誌によると、サイクロンは国内定価¥378,000ですから当社の値段はこれの約半値ですね。新品の値段が半値になったということは、現在銃砲店にある在庫の銃はもはや従来の値段では絶対に売れないと思います。銃砲店の中には銃をTFCに返品するところや、サイクロンを半値で投げ売りするところが出るかも知れません。新品が半値ですから中古の値段も当然暴落です。当社のオークション向けの買い取り価格は最早3万円位に落ちました。以前は中古を10万円でも売らない人がいましたからね。早く売っておけば良かったと後悔しても手遅れです。
このコラムをお読みの方は、ちゃんとこうした事情を賢察の上ご購入を決めてください。

あまりこういう話題を書くと業界の敵が多くなるので話題を変えます。
当社では他の業者が取り扱っていない物も沢山取り扱っています、しかも全て私のチェック済みの物ばかりです。
くだらない商品ですが標的もその一つです。標的なんてどこの射撃場でも販売しています、むしろ射撃場によっては強制的に買わせられるところもあります。
しかし、これは射撃場側が大変な勘違いをしています、わずかな標的代金を稼ぎたいのならその分を使用料を値上げした方がむしろ射手には親切です。使いたくもない標的を強制的に使わされなくてすみますからね。射手には自由に標的を使わせてあげるべきです。
私はライフル出身ですから情けない標的を強制的に使わされる位情けないことは有りません、私たちベンチレストシューターは、100mでのグルーピングは1,2,3,ミリのレベルで競っています。センターが1cmも有るようなどでかい標的でどうして練習や競技が出来るのでしょう、ひるがえり、ハンターなどの場合は銃の性能も射手の腕も違いますから、ミリ単位の標的では狙い様すらないのです。こういう基本的な事が解っていないところが少なくありません。栃木県のニッコー総合射撃場などは、射撃場で販売している「指定の標的以外を使った場合は退場を命じる」なんて恐ろしいことが書いてあります。
こうした射撃場の経営者は標的がどういう紙質で作られているかご存じないようですね。
参考までにお手元にある新聞紙を縦に裂いてみてください。
どうです、縦方向なら綺麗に裂けるでしょう?
今度は同じ新聞紙を横に裂いてみてください。
今度は綺麗には裂けないでしょう?
これは紙の繊維が一方的な方向で織られているからなのです。
日本に現存する紙は、全てこういう紙です。こういう紙しか無いのです。
日本ライフル射撃協会の標的紙は日本に現存する唯一の標的専用紙を使用していますが、これは特別にライフル射撃協会が大日本印刷に特別に漉かした紙を使っているからです。
1962年、東京プレオリンピックの前に正式なオリンピックで使う標的をどういう紙質の物にするか、私は当時の冨岡射撃場で弾痕の切れ具合、標的紙の色等が微妙に違う物を何枚何枚も実際に撃って何日もかけて色々なテストしました、そういう事実体験があるので私は標的紙の事についてこうした蘊蓄を知っているのです。
もっと厳密に言うならば標的の丸は厳密な真円ではないのです、標的は湿気で微妙に収縮するので、繊維の方向に合わせて収縮率を最初から計算して、最初から千分の数㎜楕円形に印刷されているのです。それがオリンピックで使われる公式標的なのです。
そこまで理解して標的を作っている射撃場は皆無でしょう。
当社で販売している標的はベンチレスト標的、あるいはサイテング用の標的ですから円ではありませんが、標的用の紙は、縦にも、横にも、同じように裂けるちゃんとした標的専用紙で出来た物を販売しています。
実際にテストすると解りますが、外国製の標的用の紙は特別に漉いた紙なのです、そして紙の繊維は短く縦横の繊維が同じ様に入り組んでいますから紙は縦横均等に裂けるのです。そのために弾痕の切れ具合が綺麗に切れるのです。
では当社で販売しているクロスヘアー標的を裂いてみます。

標的
標的

どうです、縦横綺麗に裂けているでしょう。
これが標的用の専用紙なのです、しかもこの標的は1枚わずか¥13です。
当社で一番安い取扱商品たかが¥13の標的でもこの様に蘊蓄の深い逸話があるのです。
私は標的を販売するに際して実際に輸入して、そして実際に射撃して弾痕の切れ具合を実際にテストしています。
たかが標的ですがちゃんとこうしたテストを経て販売しているのです。
ですから特にこうした標的紙の特性を知らないで普通の紙に射撃場専用の標的を印刷して強制的に射手に買わせている射撃場は本当に罪な事をしています。
こういう馬鹿馬鹿しい標的を法外な値段で強制的に売るくらいなら、当社から外国製のまともな標的を仕入れて、それに利益を乗せて射手に販売した方がどれだけみんなに喜ばれるか知れません。(なんて、ちゃっかりコマーシャル)

こだわりのファーイーストガンセールス、こだわりの築地だから、たかが1枚¥13の標的までこうした深い蘊蓄と徹底的なこだわりを持っているのです。どうだ!

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