水平2連銃について - 銃について

2000年 2月 9日 築地

水平2連と言うと、多くの人が安い銃だとイメージされるのでは無いだろうか、少なくと上下2連よりは安いと言うイメージは定着していると思われます。しかしながら実際の製造では上下と変わらない位手間がかかるのです。
しかし現実に売る場合はあまり高い値段では売れない、そのため製造するメーカーは激減していき、現在大手で製造している所は、メルケルとベレッタだけになってしまっています、番外的にはスペインのAYA(アヤ)でも製造しています。
これらの中で一番のお勧めはメルケルでしょう、やはり強度がダントツで優れています。
強度が強い理由は、通常のロック機構に加えて、機関部の上に銃身と機関部をロックするクロスボルトが取り付けてあることがその理由です。
昔は国内でもSKB、ミロクも水平2連を作っていたのですが、高い値段で売れないためかいずれも製造を断念しています。
それに水平2連は狩猟用しか用途がないため、現在の状況ではその需要が頭打ちなのもうなずけます。イギルスのジェームス、パーデーではトラップ射撃用の水平2連も製造しております、(当たるの?)と言われそうですが、私が実際に使った経験で言いますと上下と同じように当たります。超ワイドリヴを使って撃つような感じで使えます。それに何と言っても銃身が軽いので振り回しが軽く、キレの良いクレーなどもビシバシ捕れます。
ただ欠点としては水平2連の先台は申し訳程度のチョコットついているだけで現実問題は指先では銃身を押さえているような状態ですので、1ラウンドも撃つと手袋が無いと手が熱くなり先台を持てなくなります、また先台自体も木が薄いので1ラウンド撃つと先台全体が熱くなります。
そんな訳で、現実問題としては射撃に使うにはいささか問題が有るようです。

水平2連は狩猟用として考えると軽くて狩猟目的には使い勝手の良い銃です。
銃身は水平に配置されていますが、獲物が遠くから近づくのか、それとも手前から遠くへ遠ざかるのかで使用する銃身が変わります、そのためには両引きの引き金でないとその選択が出来ません、両引きの引き金を選択した場合、グリップの部分をずらすことの出来るストレートグリップでないと使い勝手がよくありません。
従いまして水平2連は引き金は両引き、グリップはストレートグリップとするのが一番オーソドックスな考え方です。銃身長は26インチ、または28インチを選択すべきでしょう。エジェクターは必ずしも必要ではありませんが、まともな銃は殆ど組み込まれているのが実状です。

水平2連はメーカーでもあまり在庫はしません、それは選択のバリエーションが多すぎるからです、銃身は今でも100%固定チョークですから、銃身長に対してどのようなチョークを選択するかで多くのバリエーションがあります、そのうえ両引きにするか、単引きにするかで選択幅が倍になります、さらにピストルグリップにするか、ストレートグリップにするかでさらに倍になります。その上彫刻の種類で選択の幅はその数倍になります、従ってメーカーといえどもめったに在庫することはありません。
ベレッタにしてもアヤにしても豊富な在庫から選択すると言うことは出来ないと思います。
水平2連を購入するときは6~12ヶ月くらいの納期が必要だと考えていた方が無難でしょう、ちなみにジェームス パーデーなどは納期3年と言っています。
まあ、ジェームス パーデーと言うのは特別な例外中の例外ですがですが。 

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