ガンビジネスと第三国人 - コーヒーブレイク

2001年 1月20日 築地

日本では第三国人と言っただけで馬鹿新聞が、差別だ、差別だ、と騒ぐので、えらい人はおちおちコメントも出来ないだろうが、今回のガンショーほど第三国人が沸くように会場につめかけたショットショーは初めてである、極めて異常な展開と言う外はない。
ショットショーはガンビジネスのトレードをする場所である、私も幾つかの商談をこなした、お互い握手してビジネスの成功を目指し事にした。

しかしながら第三国人達は、ガンビジネスのためにやってきた人たちではない、現実に考えてみれば簡単に分かるが、中国、あるいは台湾で、銃器を購入するようなマーケットがいきなり出現するわけがない、多くの第三国人が、パーセンテージで言えば限りなく100%に近い第三国人が、このガンショーで"模倣できる物がないか"と目を皿のようにして探し回っているのである、間違っても商談する場面には出会わない、会場のそこそこで第三国人同士でひそひそ情報交換はしあっているが、北京語や広東語なので何を話しているか知る由もない。会場で必死にカタログを収集しているのは、それを購入する為ではなく、それよりも激安の模倣品を作るための情報収集である。

今月号のGUN誌にスイスのシグ拳銃を模倣した中国製の拳銃のレポートが出ているが、あれでは開発費も試験研究費も一切かけないでお安く出来てしまう、あれをやられたらメーカーも大打撃を被る、模倣をすることについて第三国人達は一切罪の意識がない、それが最大の問題である。

模倣品を作るという事はエンジニアとして最も恥ずべき行為だが、日本のホーワライフルは昔のサコーのデッドコピーである、ホーワライフルの宣伝の何処を見ても、サコーのアンダーライセンスを得て作ったとは一切書いていない。つまり、"パクリ"であろう事は容易に想像が付くが、こんな事をして恥ずかしく無いのだろうか? 設計者は何とも感じないのだろうか? 外国の人間から見ればこんな物を作っただけでその会社が如何なる物作ろうとも永遠に3流会社の評価しか得られない事を歴代の経営者は気づかなかったのだろうか? 豊和工業のような一部上場会社でもこうしたパクリを平気でやっている体質に愕然とする。
今回のガンショーではホーワライフルは展示されていなかったように思うが私の錯覚だったのだろうか? 仮に展示していてもパクリの銃などだれもジャンクとしか見ないであろう、だって絶対にサコーより高く売れるわけが無いかである、この銃、アメリカで実際価格はいくらなのかな? $400位でしょうか? とすれば日本の工場出し値価格は$200ですよね、この銃日本でいくらで売られていますか? 雑誌によると日本国内では$2000以上しています。いきなり0がひとつ多くなるのです、まさしく覚醒剤並の利益率ですね。こういう流通体制が業界用語で言う、足並みをそろえると言うことなのでしょうか? アメリカ人から見れば、我々日本人も第三国人と言うことになるのでしょうね。 

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