弾の値段 - コーヒーブレイク

2001年 1月28日 築地

1960年、私が射撃を始めた時はクレー射撃に要する値段は今と大差ない、弾の値段も30数円していたし、クレー代金も30円くらいだったと考える、1発撃つと約60円かかったのである、ところがこの60円で当時はラーメン1杯食べられた値段なのである。
つまり現在の値段に直せば¥500~¥600と言う事になる。
1発撃てば、ラーメン1杯、これは当時良く使われたフレーズであった。
当時はとてもサラリーマンがクレー射撃を出来る時代ではなかった。当時クレー射撃が出来たのはごく一部の階級の人たちででしか無かった、当時は銃の貸し借りは自由だったので今の天皇陛下、当時では皇太子だったが体験射撃をなされた、腕前の方はと言うとはっきり言って****だった。

当時の値段と、今の値段を比較するとこれだけ給料や物価が上がっているのに、弾代やクレー代はほとんど上がっていない、つまり相当にコストダウンが進んでいると言うことになる。日本の銃砲業界の銃器の値段に関しては相当にでたらめなのは私のコラムを読んで頂ければお解りのとおりだが、散弾銃の弾の値段は外国と比較しても暴利をむさぼっているわけではない。業界にとっては秘中の秘、弾の値段を公開しよう。皆さんが使っている24グラムの射撃用装弾、イタリア製の物で11円~15円である。但しイタリア工場渡しで、5000万発~1億発注文した場合の値段である。
これが国内では36円くらいで売られているが、弾を輸入して販売するまでの付帯経費を考えると適正な価格であると言っておく。
お客様から装弾は扱わないのですかと良く聞かれるが、当社では劇的なコストダウンが望めない物は原則として取り扱わないので、当社で装弾を取り扱う予定はない。
散弾の装弾は比較的リーズナブルな値段で取り引きされていると思うが、時折見かけるライフル実包の軍用装弾はかなりの暴利で販売されている。

サープラス

日本国内では1発150円くらいで販売されているが、外国では1発19円の弾なのである。当社に送られてきた取引先の値段表を開示しよう、 Surplus .308 Ball と書いてある弾がある、サープラスとは軍用流れであることを意味している、ボールとは軍用のフルメタルジャケット弾頭の事である。この弾イギリス製の弾であるが、製造は1979~1985年に製造された弾である。気になる値段だが、20発入りで、$3.18、為替¥120で計算しても381円60銭、である、1発の値段では無い、20発の値段である、従ってこの値段を20で割ると、1発19円と言うことになる。

ルガーミニ13

これでびっくりしてはいけない、ソ連の弾だが、ルガーミニ13に使われている、7.62x39の弾、20発で$1.90である、為替¥120で換算して228円である、これを20で割ると、1発当たり11円40銭と言う値段になる。アメリカの射撃場に行くと、薬莢が大量に捨てられているが、この値段を考えると薬莢を拾って手詰めするのが馬鹿馬鹿しくなる、これが軍用装弾の相場なのである。

取引先の値段表
当社に送られてきた取引先の値段表を開示
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