Q&A ライフル銃関連 - Q&Aコーナー

築地

Q61 今使われているライフリングの旋回ピッチはどのようないきさつから何インチくらいで切られているものなのでしょうか? 04-7/15

経験上ライフリングのツイストは体験、あるいは経験上で決められています、決して数学の理論では表せないのです。
通常30口径は1:10か1:12です、たとえば1:10.5とかそういう微妙なツイストはありません。
180グレイン以上の弾頭を使う場合は1:10を使用します、これは弾頭が重たいとあまり初速を出せないのでピッチがきつめになっているのです
逆に180グレイン以下の弾頭を使う場合は、1:12がよく使われます、これは初速が2800フィートくらい出せるのでツイストがゆるめなのです。
では3200フィートくらい出せる7ミリマグナムの場合、どうかと言いますと、ツイストが10インチを超えると何故か当たらなくなります。
1:14は勿論、1:12でも命中精度が出なくなります。レミントンの場合、1:9.5ですからね。
7ミリ口径に関しては私の経験上1:10か。1:9.5でないと当たりません。
何故と聞かれると答えられません、私は滅多に知らないとは言わないのですが、このライフッリングツイストと命中精度の因果関係は解りません。


Q60 ライフリングについての質問です。右回り6条や、左回り5条(PSG-1が確かこれだったと)などを見聞きしたことがあります。もしライフリングの旋回ピッチをきつく(ゆるく)した場合、命中精度にはどのような変化がでるものなのでしょう? 04-7/15

ライフリングツイストの右回りと左回りは命中精度上から言うと何の関係もありません。

ではライフリングツイストについて説明してみます。中でも命中精度の究極を極める6ミリPPCについて説明してみましょう。
この装弾は100mで5発撃った弾痕の、一番離れた弾痕のセンター間センターが1~2㎜程度になると言う究極の装弾です。
通常これに使われるツイストは1:14、つまり14インチで1回転のいツイストが普通です。
これより、1インチだけツイストの弱い、1:15のライフッリングツイストを使った場合、命中精度は理論的には良くなりますが、風に弱くなります。
ライフッリングの関係はこうした関係がありますね。
またツイストがきついと抵抗が大きくなるので同じ火薬を同じ量使っても圧力が高くなり、初速が高くなります。
ツイストが緩いと弾頭の受ける抵抗が少なくなり初速は落ちます。


Q59 「ライフル銃弾は鉛直に打ち上げられた場合、どの位の高さまで上昇するのか、 そしてそれが落下して地表に激突する時の速度は打ち上げられた時の初速と同じではないのか?」というものです。
イラクの報道などで、自動銃を天に向けて発射している映像を見ることがありますが、これはかなり危険な行為ではないのでしょうか?04-4/13

大東亜戦争前の日本陸軍でこれのテストをした記録があります。
テストしたのは38式歩兵銃で、口径は6.5ミリ弾頭です、従って現在流通して標準的な308や30-06よりも威力が少ない事を理解してください。
しかしながら、その記録は私の所有する膨大な資料の山に埋もれてしまっておりその資料を探すのは事実上不可能です。
従ってここでは正確な数字を開示することが出来ません。
数字の問題は事実とはかけ離れている可能性が有りますのでご理解ください。
まずがライフル弾頭を真上に撃ち上げた場合、800m位上昇すると思います、(この数字はかなりうろ覚えの数字です、正確ではありません)しかしながら軍隊で使う高射砲の場合は高度8000mまで上昇します。(この数字はかなり正確です)

日本軍のテストでは、上に撃ち上げたライフル弾頭で、それが落下した場合殺傷能力が有るかどうかの実験をしました。

実験はトラック1台分の松の板材を練兵場に搬入し、それを隙間無く広げ、38式歩兵銃を真上に打ちあげて落下した弾頭で松板が貫通するかどうかの実験でした。

正確な松板の厚さは資料の中にあり、正確な数字を言うことは出来ませんが、確か2cm程度だったのでは無いかと思います。
実験の結果、これが貫通すれば人間は死傷すると言われています、人間の体の中で、真上から飛来する弾頭については極めて弱いのです。
で、実験の結果、38式歩兵銃の弾頭は全部この松板を貫通しました、その結果、真上に撃ち上げた弾頭でも、落下すれば人を殺傷する能力が有ると断定されました。
これにより、軍隊で射撃する場合、命中精度は期待できなくても、弾丸が命中すれば人間は死傷することが確認されました。
わずか55グレインしかない米軍のM-16の装弾でも800m離れてスチールヘルメットを簡単に貫通している事実もあります。
追記ですが、弾頭を撃ち上げた初速と、落下する弾頭の初速は空気抵抗の関係で、同じではありません。
空気抵抗の壁が有るため規定のスピード以上には早くならないのは実験で確認されています。
イラクなどで空に向けて銃を乱射している映像がありますが、着弾点に人が居れば間違いなく死んでしまう事は間違いありません。


Q58 ライフル銃床の、「木」製と「シンセテック」製との違いについての違いは価値観だけなのか?精度なのか?用途上 は?03-9/14

究極の命中精度を競うベンチレスト射撃競技では、絶対に木製銃床は使いません。
それは木製銃床の場合、経年変化、または外気における銃床の変化を極力排除するために木製銃床は使わないのです。

通常のハンテングライフルの場合、上記の理由の外に、簡単に折れない、割れない、と言う理由があります。
また製造上の理由から言うと、大量生産に適している、量産すればするだけ単価が低くなるという利点もあります。


Q57 ライフル銃のメンテナンスで銃身をブラシで清掃すると「ライフル条痕が荒れるから、ブラシを使い過激な扱いをしてはいけない」と先輩各に言われました。銃身に良い本当のメンテナンスの方法は?お忙しいところ恐縮ですが何らかの方法でご回答を!03-9/14

ライフルの弾を1発撃つのと、ライフルのブラシを10回通すのと、摩擦による摩耗は同じだと言う資料を読んだことがあります。
ベンチレスト射撃の場合、究極の命中精度を求めますが、5~10発撃ったら、50~100回ブラシを通したり、パッチを通したりするのが常識になっています。(カクタスシュートのコラムを読めば良く分かりますのでご覧下さい)
ブラシを通してライフルが荒れたなんて聞いたことがありませんね。


Q56 銃砲店で購入した308実包で5発クリップ付きFN79と刻印が有り弾頭144グレイン、フルメタルジャケット、ベンダル型プライマー、真鍮製ケース5発1000円で購入したこの実包は、軍用弾?どこ製の弾でしょうか、ベンダル型プライマーは軍用か民間用?それと1発85円で販売されている308実包が有りますが、これも軍用か、この手の弾は、どこ製なのか、使用して銃が痛むと聴いた事が有る、ホントなら、なぜでしょうか、宜しく教えて下さい。03-3/25

質先ずFN79と言う刻印ですが、これはファブリック、ナショナル社製、1979年製造という意味です。
つまり24年前の弾ですね、軍用装弾は毎年定量の数を発注し、メーカーは毎年注文数を製造します、この数量は工場設備を何とか維持するための製造ですから有事の際から考えると決して多い数字ではありません、新しい弾は弾薬庫に収納し、古い物から取り出して訓練用に使用します。
アメリカの場合は、軍用として製造するほかに、軍用で作った物を民間用にも流していますが、その場合製造年月日は昨年、あるいは今年というのが普通です。今年製造した弾なら、アメリカでの値段は1発30円程度です。
この弾はアメリカの銃器新聞に掲載されていますので調べてみたら、1発¥26で販売されています。1発¥26円と言うのは小売値段ですから、卸価格なら高くても¥18.20ですよね。ですから5発¥1000と言うことは1発¥200・・・・ウーン覚醒剤並みの利益率ですね。

さてベンダル型プライマーの事ですが、正確にはベルダン型プライマーと言います、イギリスのヒルマン、ベルダン少佐の開発した雷管で、発火金が薬莢側に付いている旧式のタイプの物で、雷管の穴は2個開いています、そのためリローデングは全く出来ません。旧ソ連などはこのタイプの物を使用しています、昔、私が日本で初めて6ミリPPCを作ったときにはソ連のAK74の弾を使用したため、ベルダン型雷管を抜いてリロードしました、プライマーホールが2個あるので雷管を抜くのに大変苦労しました、どうやって抜いたのかと言いますと、水圧で抜いたのです、薬莢の中に水を入れて、弾頭と同じ径の丸棒を挿入してハンマーで叩くと水圧で雷管が抜けます。
こんな具合でリローデングはほとんど不可能です、これと違い通常の雷管タイプは、ボクサー型と言います。

この弾の値段は非常に安いですが、だからといって銃が痛む事はありません、銃が痛むのはソ連製の弾です、雷管に塩素酸塩分が使われているようで銃腔内が簡単に錆びます、それに薬莢が鉄製の場合、薬室に非常に大きなダメージを与えます、ソ連の軍用銃など1丁僅か¥15,000程度ですし、軍用ですからそれほど多くの弾を消費しないのでこうしたクサレ弾でも何とか使うのです。我々の銃に使用するのは論外の話です!


Q55 質ロッキングラグについて
1. BAR、レミントンともマルチプルラグと思いますが数はそれぞれいくつなのでしょうか。解説記事を拝見するとレミントンはラグが2つとの記述が見られますが、とても二つとは思えません。少なくとも4つ、或いは6つではないでしょうか。
2.上記のようなマルチプルラグの場合、各々のラグが均等に荷重を持つのが難しいとのはなしもあります。ラグの損傷などは不具合としてあるのでしょうか。
3.BAR、レミントン7400、M1ガーランド、M-14の各々のボルト回転角度が分かりましたらご教示下さい。
4.回転角の点からすればM-16のようなタイプがアンロックの力が要らず優れているといえますか。
5.ウインチェスターM100について この銃は自動銃としての作動の確実さはどうなのでしょうか。優れていれば生産が継続さ
れているのでは、とも思えます。ロッキングラグは3個で回転角は60度なのですか。02-12/26

1.ブローニング、レミントンとも3分割された列に3個の並んでありますので9個ですね。
コルトの場合は7個ですね。(本来は8分割ですが、エキストラクターがあるので7個のラグになっています)

2.ありません。金属にいはそれ自体ではたわみ、のびもありますので、いずれのラグも均等にほ保持します。
仮にガラスみたいに全く延びの無い材質なら機械工作の公差もでるでしょうが、クロームモリブデン鋼の場合、ラグの損傷事故はありません。ラグが壊れる前に銃身が破砕する、その次に機関部が膨らむ、ボルトは最後まで破砕しません。そのために銃身が一番硬度が低く、機関部がその次、ボルトは一番硬度が高いのです。
逆に硬度を上げすぎると破砕の原因になりますが、銃器の設計に無知な設計者が製作した3流の銃以外はボルトの破砕はありません。
アーマライトのサイトを見ると技術ノートとして、A10の7個のラグの内、エクストラクタ-の隣の2個のラグは荷重が集中するとの話しがありました。レミントンでも742は荷重分担の面からより頼りなく思えてしまいます。
レミントンのエキストラクターはボルトフェイスの中にありますので、ラグにかかる力は均等です。ウエザビーVも同様かもしれませんが。
ウエザビーの場合、3分割にされたラグが3列並んで9個のラグになっていますが、いずれもエキストラクターの場所以外にありますのでラグにかかる力は均等です。
この点からはラグが二つのガーランドなどの方がすっきりしているように思えます(強度はどうなのかはありますが、COMBAT PROVENでしょうか)。これは設計上の問題です、ガーランドやカービン、M?14はラグは2個ですが、現在使われる多くのアサルトライフルはラグが7個ですから、設計上はこちらの方が改良型と言っていいでしょう。


3.約60度ですね、ラグの面積が小さいので90度回転する必要はないのです。

4.そのとおり

5.この銃は撃針の設計不良でリコールされた銃です。ロッキングラグの問題ではありません、当然ながらリコールされた銃の販売はされません。


Q54 私は、大口径初心者ですが、質問がありますので宜しくお願いします。現在308で標的射撃をしておりますが、今度6ミリを持ちたいと思っております。
そこで質問ですが、6mmBRと6mmPPCがありますが、どのような違いがあるのでしょうか?(100m又は300m標的射撃において)02-12/03

6ミリPPCは、薬莢の原型がソ連の機関銃弾、7.62ラッシアンを使いました、そのためボルトの底部が308ウインチェスターと比較すると0.8ミリ小さくなった居ます、そのためレミントン700のボルトを使うとうまく排莢出来ません。

6ミリBRはレミントン社が6ミリPPCに対抗して、308ウインチェスターの薬莢を小さくして作った弾です、当然薬莢の底部も308ウインチェスターと同じ寸法に出来ています。

両方の薬莢のサイズを比較すると、6ミリBRはほんの僅か大きめに出来ています、そのため装填する火薬量が少しだけ多くできるので6ミリPPCと比べると弾頭重量が少しだけ重い物が使えます、6ミリPPCは60~67グレインなのに対して、6ミリBRは65~70グレインまで使えます。だからどうなの、と言われると残念ながら返事のしようがありません。

命中精度は両方とも同じと考えて良いでしょう、100mで、5発撃ち込んで、お互いに一番離れた弾痕同士を計測して、3ミリ以下にはなるでしょうね。(ベンチレスト射撃の大会では1ミリと言う集弾も記録されています)

300メートルでは5発撃ち込んで10円硬貨で全部隠れるでしょう。


Q53 ①射撃を主な目的に考えていますが、6mmPPCを選択した場合、猟にはまったく威力不足でしょうか?
②308との命中精度の差はどの程度なのでしょうか?
③ 6mmPPCはコスト的に高くなりますか?02-03/14

①PPCの場合、命中精度が非常に優れているので300メートルでのヘッドショットが可能です。ヘッドショットが出来れば蝦夷鹿でも即死です。

②100メートルで308が1cm以内にまとまりますが、6ミリPPCな3ミリですね。

③PPCは基本的にすべてハンドロードですから、ハンドロードするとコストは1発あたり¥70程度です。


Q52 ライフルのエロージョンについて、初速等が同等であっても、使用火薬の特性差によってもすすみ具合は違うことはあり得るんでしょうか?01-12/26

エロージョンが起きる原因は火薬の圧力ですから、火薬の種類による顕著な特性差はありません。


Q51 ハンドロードについての質問ですが、薬莢をリサイズした場合、もとの長さより少し長くなるので308の場合50.7mm以下になるように調整するように先輩から言われました。薬莢の長さと命中率の関係について教えてください。01-11/21

はっきり申し上げて、薬莢の長さを調整するのは命中精度から言うとほとんど無意味です。
私自身も308を使っていますが、今まで長さを調整した事はありません、実は薬莢が少しのびても薬室はさらに2ミリ程度のクリアランスを取ってありますので、薬莢がのびて装填できないと言うことは先ずありません。
また薬莢の長さと命中精度の因果関係はありませんのでそのまま使っても大丈夫です。
勿論、長さをそろえたければそろえても別段弊害もありません、要するにやっても、やらなくてもどちらでもいいです。


Q50 セミオート・ライフルの銃身交換に関して。Browning BAR 、Remington 7400 、 Springfield M1A 等の セミオート・ライフルの銃身は、交換可能でしょうか?
交換可能な場合
・ガスポート周りで、どの部分までが、交換となりますか?
・ ハート社やシーレン社の銃身にも、交換可能でしょうか?
・ 交換費用は、いくら位でしょうか?01-10/16

自動銃の銃身交換は原則としてやっておりません、それは自動銃には付き物のガスポートの加工が出来ないからです。
ガーランドや、M-14,等の銃は銃身の外形までが規制されており、当然ねじもねじ規制と言って、ねじの開始部分の位置が決められております、従ってねじ込んだ状態でヘッドスペース、ガス穴の位置がピチッと定位置に来るように作られています。
こうした製品を汎用機械で作るのは至難の業です、しかしながらこうした銃にはスペアーの銃身が数多く販売されているのでこれらの完成銃身を購入すると銃身交換は可能です。但しこれを分解するために機関部を押させる専用のジグ、銃身を加えるための専用ジグが必要となります。

Browning BAR 、Remington 7400 、の換銃身は販売されておりませんので銃身交換は出来ません。


Q49 こんにちは,現在H&KのSL-7を使っています。G3,33,53,41等も同型のリア・サイト(照門)が付いているようですが,ドラム型で回転させることができます。1の刻印があるところは,谷型に切られていますが,2・3・4は穴照門で穴の大きさが変化していきます。説明書を読むと(あまり理解できません)このリアサイトを回転させて,射程を調整する方式とありますが,どのように使ったらよいか分かりません。現在は,1で100Mに合わせてあります。宜しくご教授願います。01-9/6

これは2,3,4,の数字のところにセットすれば、2=200m 3=200m 4=400m の正照準にセットされます。
つまり、ほんのわずかずつ上にずれているのです、勿論使用する弾頭によって多少のズレは生じますが、元々軍用の流用ですので、弾頭147gr、初速2900フィートのフルメタルジャケットを使用した場合を想定してありますが、通常の猟用弾頭でもほとんど違いはありません。


Q48 狩猟界10月号のあるページのハンドロードに関する記述に「丈夫なボルト式でも冷や汗ものだというのにセミオートで挑戦する人がいる、それも軽合金製の軽量ライフルでマキシマムのオーバーロードにチャレンジなどと、これは文句なしに危険だ」とありますが、どのあたりが危険か良く解りません、270Win軽量の自動で140grの弾頭を06のケースをネックダウンして3100ft以上を出そうと考えております(ボルトでは可能)がこれは危険なのでしょうか。01-9/6

これは素人の書いた記事では無いでしょうか、いかなる自動銃でもボルトだけはクロームモリブデン鋼材で製造されています、そしてそのボルトは銃身に取り付けられた同じくクロームモリブデン鋼材で作られたロッキング部分と組み合わせますので強度に関しては機関部がどのような部材で作られていても強度的には無関係です。その記事を書いた人はボルトのロッキングが軽合金の部分でホールドされていると勘違いしているのでは無いでしょうか、常識では考えられない回答ですが銃器関係の仕事に従事している人ならそんな無知な回答はしないと思います。

私が考える火薬の圧力の限界は、雷管が脱落する時点での圧力です、実際にテストしてみると多くのデーターブックが限界よりかなり下目の数字をマキシマムに設定していることが解ります、少なくとも市販装弾の威力より少ない相当少ない数字がマキシマムロードとなっていることからしても、データーブックのマクシマムロードはあまりあてに成らないと言えるでしょう、しかしながら、訴訟を起こされないと言う意味ではデーターブックの発行先は安全な数字を提示していると言えます。
ボルトアクションライフルは確かに大きなラグを備えていますが、逆に言うとボルトはむき出しです、ロッキングが破砕するとボルトが後ろに吹っ飛んで来ます、私自身は遭遇した事は有りませんが、異常高圧でボルトが後ろへ吹き飛んだ事例は私自身数回確認しています。
勿論使用者が負傷したことは言うまでもありません。
しかしながら、自動銃で異常高圧が発生した場合、ボルトが吹き飛ぶと言うことは有りません、多くの場合機関部に割れが入るか、機関部がふくらむだけですんでいます、この様なことからしてボルト式ライフルは安全で自動銃は危険と言う発想は、少なくとも私は持っておりません。

例えば米軍の正式軍用銃M-16の場合、機関部は軽合金で出来ていますが異常高圧が起きた場合、ボルトの破損と機関部の脹らみでほとんどが使用者の傷害から回避できております、この場合銃身破裂はすらほとんどありません。
かっての軍用銃、M-1でもM-14でも異常高圧の場合機関部にクラックが入るだけで済んでいます、しかしながら多くの人が機関部にクラックが入ると、銃が悪いと勘違いしているようで、それが異常高圧により発生した物と気が付かない様で、多くの場合クレーム処理されているようです。
これは銃ではなくて弾の方にクレームが向けられるべき事例なのです。

この様に機関部が軽合金だと危ないと言う発想はシロート的な発想ではないでしょうか。

当社でも自動銃を使って異常高圧が起き、銃が使えなくなった事例が数回有りますが、困ったことに、いずれも工場製装弾を使って事例でした、異常高圧はハンドロードでも起こり得ますが、だからといって火薬量を増やしたから異常高圧が起きると言う単純なことではありません。


Q47 自動式ライフル銃(ブローニング)の薬室に実包を装填して持ち歩く時に撃発しない安全な方法はありますか、また銃を保管して置くときに盗難防止のため分解もしくは部品を別保管しますが自動式ライフル銃の場合はどうすれば安全でしょうか。01-9/6

自動銃の薬室に実弾を装填して安全に携帯する方法は有りません、一応全ての銃には安全装置は付いていますが、何かの拍子でこれが解除されれば激発しますので装填しないことが最大の安全策です。


Q46 ボルト式ライフル銃に実包を薬室に装填して持ち歩く時に、「引き金を引いた状態でボルトを落とすと撃発しない」と言われていますが雷管に撃針が接触した窪みがつきますが大丈夫でしょうか。01-9/6

引き金を引いた状態でボルトを落とすと言うのは、引き金を引いたまま、ボルトハンドルを持ってそ~っと落とす。と言うのが正確な説明です。
引き金を引いたまま、ボルトを落とすと激発する可能性が高いです、私は雷管だけを装填した薬莢を使い、何度かテストしてみましたが、銃によっては100%激発した例もありました、気を付けてください。


Q45 私は射撃競技用のライフル銃を使っています。
射撃場でボアーサイテングしている最中、ライフル銃の銃身を子細に見ている最中に発見したのですが銃身の中がほんのわずかですが曲がっているようなのです、命中精度に不満はありませんがこの銃身は不良品なのでしょうか?01-8/22

一般常識から言うと、ライフル銃の銃身と言うと完璧な直進孔が空いていると思われると思いますが、実を言うとライフル銃の内径は射撃専用銃といえども完全な直進孔の空いている物はありません、実を言うと100%のライフル銃身はほんのわずかですが全部曲がっているのです。
銃身の素材にガンドリルと言う工具で穴空け作業をするとき、入り口は真芯に穴が明くのは当然ですが、出口はどうしても中心からずれて穴が明きます、機械工学の常識から言えば700ミリもの深穴を明けるのに出口が中心に穴が明くと考える方が無理な話です。

工場で銃身素材に穴あけしている現場を見られるとびっくりされるかも知れませんが、ドリルの出口が素材の真芯に穴の明いている物は何百本とある材料を見ても中心に穴の明いている物は皆無です、あくまでもミリ単位ですが全部中心からずれたところに穴が明いています。
このままですと商品に成らないし、誰が見ても不良品に見えるので出口の方は穴の中心に回転センターと言う工具で保持して、その穴を中心にして外径を旋盤で削ります、勿論薬室加工するところも念のため穴の中心にして外径を旋盤加工します。

こうすることにより薬室側、銃口側、それぞれ穴を中心にして外径が削られていますので銃身の真芯に穴が明いていることになります。
しかしながら銃身の真ん中で切断すると、穴がわずかながら曲がっているので中心では穴は必ずしも真芯に明いていないことがご理解いただけるでしょうか。
もっと解りやすいのは銃身自体を旋盤にくわえて銃身を回して銃口を除くと銃口の中が振れているのが視認できるはずです。

これは銃身内の穴が曲がっているから起きる現象なのです。
銃身内部が曲がっていると命中精度が悪くなると考えられるかも知れませんが、実はこれは命中精度には何の影響もありません、実は20年くらい昔まではこうした銃身の曲がりを補正していたのですが、これはやってもやらなくても命中精度には何の影響もないと言うのが現在の常識となっています。

銃身の曲がりよりも命中精度にとって大きな影響を与えるのに内径の公差があります、内径の公差が大きいと命中精度は劣悪になります。1/10ミリの公差があったらほとんど使い物にならない位の出来の悪い銃身となります、この公差が1/100ミリ程度に収まっていればベンチレスト射撃に使える命中精度の良い銃身になります。
この公差をさらに少なくするためにラッピング加工(研磨作業)をします。こうしてその公差を千分台にまで少なくしていくのです。
従って、製造した銃身が当たるかどうかは、実際に撃たなくても内径の公差を計測することにより予測することは出来ます、この場合は銃身の曲がりは無関係ですから誰も銃身の曲がりを計測したりはしません、しかしこうして内径を徹底的に計測した銃身でも100メートルで1ミリ2ミリを競うベンチレスト射撃では実際に撃つまで本当に当たるかどうかは解らないと言うのが現状です。


Q44 22-250なるカートリッジについて、 特徴、諸元等を教えてください。223、6ppcに対し、精度、射程はいかがなものでしょうか?ベンチレスト用として性能はいかがでしょうか?01-6/26

このカートリッジは250-300サベージからのネックダウンワイルドキャットです、と言っても全然ピント来ないですよね、日本では250-300と言ったら超マイナーなカートリッジですからほとんどの人が知らないと思います、むしろ22-250の方が遙かに有名ですから、この弾は1965年にリリースされ、1970年代にアメリカで爆発的にヒットしたカートリッジです、22口径ですが初速が4000フィート出ましたからハンテングには非常に魅力的なカートリッジでした、昔、22口径で鹿が撃てた頃は一部のハンターの間で密かに愛用された弾です、このカートリッジは頭を撃てば22口径といえども蝦夷鹿を1発で倒せました。
私も使ったことがありますが、反動が軽く、また弾自体が小さいので機関部もうんと小振りの物が使えました、私はウエザビーマークVの一番小さい機関部に取り着けて使っていました、但し、命中精度はあまり良くありません、せいぜい30-06並でしょう。
PPCなどとは命中精度に関しては比較になりません、現在ではあまり使われなくなった古いカートリッジです。


Q43 私しレミントンM700 BDL30-06を所持しているのですが前猟期中に銃口内に雪が入っているのを知らずに発射してしまい銃口先端3~5センチくらいまで膨張させてしまいました。射撃場で試射もいたしましたが、グルーピングが、50メーターで10センチ膨張前は1~3センチでした。そこでご質問ですが銃身先端部を2インチ切断して使用したいと考えております 22インチから20インチにしてもちろんプロに加工していただいてですが、もとのグルーピングに戻るでしょうか?また実猟に耐えれる精度でしょうか?01-5/22

ライフル銃の銃身長は20インチ有れば命中精度が確保できます、銃身を切りつめればまた元の精度に回復します。
銃身の切りつめは¥9000です。


Q42 いつもホームページ楽しませてもらってます。先月12チャンネルの「日高リポート」で沖縄の海兵隊の特集をしていました。番組冒頭で射撃大会の模様が数分放映されました。使っている銃は、M16A2で射撃場の片隅にトーチがあり、そこでトーチから出る"すす"でサイトの反射を防止していました。射距離は、600ヤードのプローン、300ヤードの立射でした。600ヤードを5.56㎜で射撃しているのはすごいことだと思いました。それも締め付けベルトは付いているが布コートだけで、射撃ズボンは、はいてませんでした。いつもガチガチの射撃コートとズボンをはいて射撃しているのが恥ずかしくなりました。
SS109ってW308以上に安定しているのですか?精度も良いのでしょうか?
SS109(M855)について、解っていることがあったら教えて下さい。01-5/17

私も日高レポートは欠かさず見ています。レポートに出ていたのは沖縄中部ににあり海兵隊の訓練基地キャンプハンセンです。
私自身もここの射撃場で訓練に参加したことがあります、海兵隊員の着用している射撃コートは、いわゆるライフル射撃の選手達が着ている革コートと異なり、肘の所を補強したお粗末な射撃コートで、お世辞にも優れた物とは言えません、ご存じの様に海兵隊は常時腕まくりして半袖が正装ですから、このままの射撃では肘が痛くて伏撃ちは出来ません、そのためあの射撃コートを使うのです。
軍用の223カートリッジに使うSS109と言う弾頭は、特段精度が良いわけではありません、むしろ人体に当たった場合の被弾効果を高めるためのものです、つまり弾頭の潰れ方が通常弾頭より大きく、よって人体に当たったときの破砕効果が大ききくなります、勿論フルメタルジャケットなので狩猟に使うソフトポイントなどとは比較になりませんが。
命中精度としては、100,200,なら308よりも良いと思います、しかしながら300ヤード以上になると308の方が有利でしょう。
223は弾頭が軽いのでどうしても風の遍流を受けやすく、レポートの中でも兵隊が説明していましたが、風旗を見て常にウインデージを調整すると言っておりました、射撃技術はかなりレベルが高い事は確かです、600ヤードでも立撃ちでほとんど黒丸から外しません、私自身実際に射撃をして、標的交換のお手伝いもして実際に視認していますが、兵隊と言えども専門的に射撃をやっている日本のライフル射撃協会の会員と射撃レベルは全く遜色がありません、それに思いの外M-16は良く当たります。
沖縄は場所柄時として猛烈なスコールに見舞われるときがありますが、如何なる雨でも海兵隊員達は普段と同じように射撃をします、猛烈なスコールで標的が全く見えないときでもそのまま射撃を継続しているのには正直驚きました。あの射座は一切の排水設備が無いのでスコールが起きると射座は数センチ水が溜まりますが、その中で平気で伏撃ちをしている姿は感動的ですらあります。


Q41 実猟ライフルの場合308と30-06の威力や命中制度に関する違いを教えてください。01-4/22

いずれのカートリッジも性能的に大差があるわけではありません、30-06は100年前に開発された弾、308は50年前に開発された弾です、薬莢の大きさの違いは当時開発されていた火薬の性能を反映したものです。
30-06は当時としてはあの大きさがないと180グレインの弾頭を2800フィートで飛ばせなかったのです。
308はあのキャパシーテーでもIMR4895の火薬を使うと、150gr弾頭を2800フィートで撃ち出せます、弾頭をクリンプすればさらに抜弾抵抗が大きくなるので火薬の圧力がより上昇するため2900フィートまで加速できます。

308は180グレインまでは使えますが、これ以上重たい弾頭を使うには充分な初速が出せないと言う問題があります、しかしながら30-06の場合はキャパシテーが大きいので燃焼速度の遅い火薬を使うと200グレインの弾頭も使うことが出来ます。

30-06は大きなキャパシテーがありますが、威力はは308と比べても5%程度しか強くありません、大きなキャパシテーで火薬も沢山入るのに何故そうなるのかと言いますと、30-06は燃焼効率が悪いのです。

当時の人たちは気づかなかったのですが、色々実験の結果解ったことですが、ショルダーの角度が40度でないと火薬が上手く燃えないみたいです、これが38度でも39度でも駄目、また41度でも42度でも駄目なのです。何故か40度の角度にすると途端に燃焼効率が良くなるのです。
火薬の燃焼は雷管で点火された爆薬が火薬に点火するのですが、ショルダーの角度が40度だと、ここで炎が一旦逆流して火薬全体に着火して、より効率よく燃えるのではと言われています。

それが証拠に、30-06で今まで2800フィートしか加速出来なかった180グレインの弾頭を、薬莢のショルダー角度を40度にすると、 途端に3000フィートを越えるまでに加速できます、実に不思議な現象ですがこれは紛れもない事実です。

では何故みんながみんなこのような改造をしないかと言いますと、改造するくらいなら最初からマグナム口径を使った方が良いからです。

命中精度の要因はカートリッジの性能の外に銃身素材の善し悪しがあります、最高の銃身としてはハート、シーレン、ですが、今までの私の知る限りの知識では最高の銃身を使っても、30-06は100メートルで1センチ以内にしか集弾しませんが、308は5ミリ以内に集弾します、308は30-06の倍も命中精度が良いと言えますが、100メートルで1センチにまとまれば充分な命中精度と言えますが、しかしながらミリ単位の命中精度を競うベンチレスト射撃競技では、使い物にならない命中精度です。

したがって30-06が100メートルで1センチに当たる事を、当たると評価するか、当たらないと評価するかは使う人のバックグラウンドによります。


Q40 銃器のコラムの「ダブルライフルについて」の項目に「2本の銃身は散弾銃と同じように鉛で溶着されている」とありますが、これはロウ付け(多分銀ロウ?)ではないでしょうか?01-3/16

銀蝋ではなく鉛を使用しています、銀蝋だと温度を上げすぎるので銃身が曲がってしまうのです。


Q39 水面にライフル弾を撃った場合弾が跳ね上がる現象について(昔GUN誌で取上げていた)、その弾の飛ぶ距離、跳ね上がる可能性のある角度、事故の事例について。01-2/5

使用する弾頭の形状、波の状態により大きく変化します、実験する意味もないので誰も実験したことはありません、軍隊でも実験のデーターはありません。


Q38 外国のバーミント狩猟について、鴨をライフルで撃った場合の肉の傷み具合について。そのことを知人に話すとライフルで撃つと弾は炸裂しないので、矢鴨みたいに半矢になりやすいと言っていたが、ほんとうか。01-2/4

狩猟法でライフル銃での鳥類の捕獲は禁止されているので実験した訳ではありませんが、半矢になることはあり得ません、弾頭が炸裂しなくてもライフル弾頭は散弾の倍のスピードがありますので、弾頭が当たった瞬間、細胞が破砕してその衝撃はフラスコ状態で拡大していきますので半矢どころか即死でしょう。
但し当たり所によっては半矢にもならないことは言うまでもありませんが。


Q37 昔GUN誌で自作のサイレンサーについて特集がありましたが、その構造と最新のサイレンサーの構造について。サイレンサー等を作って悪い事をする気は有りませんのでごしんぱいなく。01-2/4

銃声の要因は急激に火薬ガスを空気中に放出するために起きる空気振動が原因の現象です、そのため火薬ガスを高い圧力のまま放出しないようにすれば銃声は激減します、サイレンサーには色々なタイプがありますが、原理としては弾丸が銃身内部(サイレンサーも含む)を通過中に、火薬ガスを徐々に銃身から抜いて行くことにより空気中に放出させる火薬ガスを減少させる構造になっています、こうすれば銃声は少なくなります、それにともないほんの僅かエネルギーが小さくなりますが懸念するほどの威力の減少ではありません。


Q36 レミントン バーミントモデル700VS SF 308 ・モデル700VS ・レミントンチタニム308 ・サコーバーミント308の命中精度、レミントン バーミントモデルVS SF 308の性能について、価格について。01-2/4

バーミンターの命中精度はどれも同じような物でしょう、100メートルで1センチくらいの命中精度はあります、レミントン700の場合、ステンレス、及びフルーテットドは製造中止です。
レミントン700 チタニウムは通常のハンテングライフルですから命中精度は100メートルで2センチくらいと考えてください。価格は¥185000を予定しています。


Q35 Moly-Coated弾頭と火薬の相性に関して、アドバイスをお願いします。 .308 Win に Sierraの 155 gr Moly-Coated弾頭 ( #2155M. )を使用したいと考えています、通常弾頭の場合、308 Win と 155 grの弾頭重量 であれば、例えば、IMR ×××× が相性が良い(精度が良い?)等と言われますが、Moly-Coated弾頭 の場合、この通常弾頭 と火薬の相性関係は、そのまま、適用されるのでしょうか?
銃身内通過時の弾の抵抗が異なる分、火薬の圧力 等に影響が及ぶかと思われますが、火薬量の調整で、相性の良さは継承されますでしょうか?、それとも、燃焼速度等の面からの検討(別の種類の火薬の検討)が必要になりますでしょうか?01-2/3

そのまま適用されます、火薬量は変化しますが、火薬の種類を変化させるほどの物では無いのです。


Q34 .308 Win に Sierraの 155 gr Moly-Coated弾頭 [#2155M. 30 caliber, 155 gr. HPBT Palmac MatchKing]を使用したいと考えていますが、最新の Sierra のデータブックにも、Moly-Coated弾頭のデータは、記載されていないとの事です。この 155 gr Moly-Coated弾頭を 308 Win. にて使用する際には、一般に言われている様に火薬量を、2~3% 多めにすると言う対応で宜しいでしょうか?
ちなみに、想定は、26インチ銃身、12インチ・ツイストです。01-2/3

そのとおり、モリコート弾頭は表面に付着させている二硫化モリブデンのため、ライフリングに食い込む抵抗が少ないので、同じ弾頭でも軽い弾頭を使ったのと同じ現象がおきます、従って火薬の量を多くするのです、余談ですが100%銅弾の場合、ライフリングに食い込む抵抗が大きくなるので火薬量と通常弾頭の時よりは減少させます。


Q33 火薬量 と 弾頭重量 の関係に関して、教えて下さい。 .308 Win の場合、データ・ブック等には、弾頭重量が168 gr や 150 gr のデータが、多く記載されています。155 gr ( Moly-Coated )用の データを探しているのですがなかなか、集まりません。そこで、168 gr の データを応用したいのですが、単順に、弾頭の重量が軽くなるので、火薬量も少なくすれば良いのか と考えましたが、同一 パウダーでの、168 gr と 150 gr の データを比較すると、推論とは逆に、軽い 150 gr 弾頭の方が、火薬量が多い様です。このあたりの理屈に関して、簡単に教えて頂けないでしょうか?01-2/3

バーガー製の155gr弾頭は、割合命中精度が良いと思います、しかしながら、バーガー社は弱小メーカーですからリローデングデーターを作ることが出来ません、それにバーガー社はベンチレストシューター向けに弾頭を作っています、アメリカを例に取って言うなら、データブックを見てリローデングしているシューターは皆無です、少なくともベテランは皆無です、何故ならリローデングデーター通りに作っていたら当たらないからです、命中精度はある程度初速が出ないと良くなりません、リローデングデーターはそれぞれの会社が、訴訟を恐れてでしょうか、かなり低めのデーターしか開示していません、そしてまだまだ安全域なのにマキシマムロードとしているのです、従ってマキシマムロードはベンチレストシューターの場合自ら決めています。勿論マキシマムロードが幾つかを決定するのは自分の責任でやって下さい、私が責任をとるわけでは無いので、不安だと言う人はデーターブックのマキシマスロードを厳守してください。

さて、弾頭重量と火薬量の関係ですが、軽い弾頭であれば、弾頭の前進が容易です、つまり銃口内においても早く前進します、そのため火薬量が多くないとその前進に充分火薬の圧力が付いていかないのです、重たい弾頭の場合、弾頭の前進スピードが遅いので火薬量が多いと火薬の燃焼速度の方が早すぎで圧力が上がりすぎ、マキシマムを越えてしまうのです、軽い弾頭は燃焼速度の速い火薬、重たい弾頭の場合は燃焼速度の遅い火薬を使うのはその為です。


Q32 続き 別の尋ね方をさせて頂くと、同一弾頭重量、同一火薬量の場合、使用する銃身が長くなると、火薬の燃焼&弾速から見た際、どの様な違いが生じるのでしょうか?従って、弾の命中精度を高める為(&安全の為)には、火薬量 and/or弾頭重量 をどの様にすれば、良いのでしょうか?01-2/3

質問が重複していますので上の回答に変えます。


Q31 火薬量 と 銃身長 の関係に関して、教えて下さい。 同一弾頭種類、同一弾頭重量、同一火薬 を使用する場合で、データブック等の、銃身長 24インチの場合の火薬量データを銃身長 26インチ に応用しようとする際、火薬量の加減はどの様にすれば、宜しいのでしょうか?
想定: .308 Win , 155 gr Moly-Coated Sierra Bullets01-2/3

増減する必要はありません、元々火薬量の設定は銃身長で変化する物ではありません、変化するとすれば個々の銃身により変化するものです、例えば、全く同じメーカーが作った同じ長さの銃身でも、内径の公差は5/100ミリあります、最大公差の物と、最小公差の物では実に1/10ミリの公差が認められているのです、内径が小さければ圧力が上がります、内径が大きければ圧力は上がりません、従って火薬量を変化させるのはこの違いがあるためです、実際に撃って当たるか当たらないか、初速が出ているか出ていないかで判断するわけで、撃たなければ解らない、と言うのが現実の回答です、もし私のデーターが全ての銃に転用できるのなら、とっくの昔にアキュレートロードが公表されている筈です。
このコラムでもとっくの昔に開示していますが、従ってデーターの変化はライッフリングツイストはもとより個々の銃身により微妙に変化するのです。これは銃身長の変化よりも大きいかも知れませんが、銃身長だけで銃身の違いを論じるのは間違いなのです。


Q30 アーマライトのマズルブレーキ交換は「T銃砲店にのみ交換が承認された」とありますが、そのわりにはその銃身は替え銃身として販売し、オリジナルも、つけたままとのこと・・・しかも見た目は単にマズルを取り外しただけ見たいだし・・・写真は単にひっくり返しただけだし・・これなら、「単なる替え銃身の販売」じゃないの?こんなものを225千円で売るってのはいかがなものでしょう・・・・ノーコメントかしら? 01-1/17 改01-1/24

昨日アメリカのショットショーから帰りましたが、アーマーライトのブースで貰った価格表によるとAR-10 A4 Rifle -Green,Chrome Barrel 上記のデラープライスは$769.00です、希望小売価格ですら$960.00です、換銃身だけで本当に¥225,000でしょうか、見間違いではないのですか、それとも誤記ではないでしょうか。一度確認された方が良いと思います


Q29 先日銃砲店にて一発89円の.308実包を購入しました。この実包は一回使用したら薬莢は再利用出来ないのでしょうか?00-11/25

共産圏、とりわけロシアの弾は劣悪です、この弾は多分高圧が高いのではと思われます。
薬莢は鉄製ですが、何故鉄を使うかと言いますと、単なるコストダウンの為です。では外のメーカーな何故鉄製の薬莢を使わないかと言いますと、鉄と真鍮ではスプリングバック係数が違うからです。つまり、弾を撃ったときに、薬莢は薬室の中で広がります、これは薬室と薬莢の間をシールしてガスの吹き戻しを押さえるためです。真鍮製の薬莢の場合、一旦膨らんでもまた元のサイズに戻りますが、鉄の場合膨らんだままになり薬室に張り付いてしますことがあります、そのため共産圏の軍用銃は薬室の寸法が大きめに出来ています。
ですから共産圏の軍用銃で真鍮薬莢を使うと、薬莢が割れることもありますが、再使用する事を前提としておりませんので軍用としては問題ないのです、むしろ非常時には鉄製の薬莢も利用できるのでこちらの方が応用範囲は広いと言えます。

共産圏の薬莢はプライマーホールが1穴のボクサー型プライマーホールではなく、2穴空いているバーダンプライマー型なので通常のダイスでは雷管を抜くことが出来ません。そのため再利用は出来ません。
この弾89円と割安ですが、アメリカではわずか1発10円で販売している腐れ弾です。
この手の弾は爆粉が劣悪なので銃身が錆びやすくなるかも知れません、ご注意下さい.


Q28 ライフル銃の銃身にほどこしている(フルート)は何の意味があるのでしょうか?00-11/22

元々フルートはモーゼル社で作った戦闘ヘリに搭載する機関砲の銃身に施されたのが最初です。
この頃は空冷効果の意味があったのですが、ライフル銃の銃身の場合空冷効果はほとんどありません。
従って意味を見いだすとしたら、軽量化と見た目の効果しかありません。


Q27 ライフル銃の、機関部 等の手入れに関する質問です。弾を撃った後の、レシーバ部、及び、ボルト部、マガジン等の手入れは、どの様にすれば良いのでしょうか?前の質問と同様、材質、発射弾数 使用状況 等によって、違いはあるかと思いますが、宜しくお願いします。00-11/20

レシーバー、ボルトにはWD-40を吹いておくのが最良でしょう、人によっては黒いカーボンを除去しないと気が済まないきれい好きの人も居るでしょうが、機関部、ボルト、弾倉は錆びていなければ原則的に使えます、あえて言うならきれいにゴミを除去すれば大丈夫です。


Q26 ライフル銃の銃身の手入れに関する質問です。弾を撃った後の、銃身の外側、及び、銃口部(クラウン)の手入れは、どの様にすれば良いのでしょうか?銃身の材質(ステンレス、クロモリ[ブルー仕上げ、パーカライジング」)と、発射弾数(狩猟での数発と、射場での数十発)、猟場で、雨に遭った 等で、違うのでは? とも思いますが、ガン・オイルで、拭くだげ で良いのでしょうか?( それでも、指紋や、油分を除去した後は、オイル分も拭き取るのか、多少、オイルを塗布した状態にするのか等が考えられます。)00-11/20

銃を撃った後はボアーソルベントを銅ブラシにひたひたに付けて、銃腔内を5~10回くらい前させ、そのまま10分放置した後ふき取ります。
その後長期間放置する場合はWD-40を吹き付けますが、そうでない場合は通常のスプレーオイルを吹き付けます。
WD-40は油分が蒸発した後、薄い皮膜が出来ますので長期間放置しても錆びませんが、通常のスプレーオイルだと蒸発して長期保存には向きません。
しかしながら、WD-40は皮膜が強力なので長い間放置した後射撃する場合は銃口内に皮膜がこびりついてこのまま撃つと全然当たらなくなります、そのため、ボアーソルベントと銅ブラシで完全に皮膜を除去してから射撃をしてください。

ステンレスの場合、通常の保管では銃身は錆びないのでWD-40は使わない方が無難です。
クラウンは特に手入れをする必要はありません。


Q25 続き それから 150grの弾頭とマッチする装薬はなにが1番よいでしようか?それともうひとつ、M1Aの手詰の場合い弾頭の偏心はあまりきにする必要はないのでしょうか、M1Aはスロ-トライフリング部分とのスペ-スはどのくらいが、適当ですか?おしえてください。00-9/16

スローバーニングの火薬を減薬すると、原因不明ですが異常高圧になることがありますのでお勧めしません。
シーテングの長さは、弾倉に入る長さが何よりも大切です。


Q24 友人のM1Aの308の手詰のことなんですが、工場装弾で初速3000でているそうなんですが、これは、銃身にメッキが入っているので銃口圧があがるためらしいのですがそのため燃焼速度の遅い4350とシエラの150Grのボ-トテイルで組み合わせています。00-9/16

軍用実包は2900フィートは出ますが、3000フィートはなかなか出ないと思いますが出ていたとしたら以下の理由のためです。軍用弾頭は初速を上げるために、弾頭と薬莢を接着しています、接着に使っているのはコールタールの様な物ですが成分は不明です。
銃口内のメッキの厚さは千分の数ミリですから、初速のアップには何の貢献もしておりません。


Q23 ミリタリーライフルのことについてちょっとお聞きしたいのですが、AR-15と言う銃はどれくらいの距離まで、届くのでしょうか?「空想科学論争」(扶桑社)によると、有効射程が、200メートルで、最大到達距離が、460メートルとなっていましたが、本当にその程度の威力しかないのでしょうか?散弾銃の「ライフルドスラグ」よりも飛ばないものを戦争で使っているとは、思えません。本当はどれくらいの威力があるのか教えてください。00-9/13

私がキャンプハンセンで海兵隊と射撃訓練をしたときは、海兵隊員は500ヤードで射撃訓練をしていました、この距離は実際の戦闘を想定した射撃練習です、この程度の距離なら立っている人間なら充分狙撃できます、実際訓練では人間の大きさの的に95%必中させていました。状況に応じては実際の戦闘では800メートルまでは充分使用できます、これ以上になると弾のドロップが大きくサイテングが大変難しくなります。しかし223と言えども1200メートルなら弾さえ当たれば人間は死にます。


Q22 ミリタリーライフルの入荷状態は、その後どの様になっているのでしょうか。00-7/5

国務省がこの手の銃の輸出をしたくないらしく、色々嫌がらせがあります。
通常はライフル銃の輸出許可は1ヶ月で出るのが普通ですが、今回の例で説明すると、1ヶ月の時点では調査中との返事、2ヶ月目になって、数が多いので申請書の書式が変わるからと言って最初からやり直しさせられました、これですでに1ヶ月経過しています、いくら引き延ばしてもあと1ヶ月が限度でしょう。
ライセンスさえ出れば輸入できます。
アメリカ政府は、大統領の交代とともに政府スタッフも総入れ替えになりますので、クリントンが大統領になってから銃器関係はムチャクチャ嫌がらせをやられています、しかし難しければ難しいほどやりがいがありますし、必ず輸入します。
さすがクリントン政権でも、輸出許可を出さないと言うことは出来ませんから。


Q21 レミントンライフル銃身は純正品としてメーカー供給されてない旨、御答えいただきましたが、将来的に銃身交換をする場合、純正品外の銃身を交換するとして、貴社では工賃込みでいくら位でしょうか?
なお、本体がパーカーライジング仕上げなので、パーカー仕上げを(クロモリ銃身でなるべく高精度)あわせて依頼した場合いくらくらいでしょうか?00-6/25

シーレンのセレクテットマッチグレードの銃身で¥79000で販売しています、勿論カスタムオーダーですから銃身の太さ、長さ、口径、適合実包、ライフリングツイスト、フルーテッド加工(+¥40000)、マズルブレーキ装着(+¥40000)、何でもご希望次第です。

パーカーライジング処理は+¥30000です。


Q20 308や3006でベンチレスト射撃に使われる弾頭は168grが一番グルーピングが良いとレミントンの記事で見たことがありますが、素人目には100gr~120grで弾速を上げた方がグルーピングが良いような気がしますが何故でしょうか、ご教授願います。00-6/15

一般論として言うと、初速は早いほうが命中精度がいいのですが、308の場合、軽い弾頭では弾が早く進みすぎるので308用の火薬、4895や3031では火薬の燃焼速度が弾頭の前進スピードとマッチングしません、そのため308には150gr程度の弾頭でないと火薬が効率よく燃焼してくれないのです、308には150gr~168gr程度がマッチングしますが、30-06には168gr~180がマッチングすると思います。


Q19 ウインチェスター製 ガーランドは何故値段評価が高いのですか。 00-6/11

出来の良さです。


Q18 レア物のミリタリーライフルを長期間使用した場合、当然各部品が磨耗し、交換と言う事になると思いますが、戦時中作られたオリジナルパーツ等は入手可能ですか? 00-6/11

戦時中のパーツはあります、たとえばウインチェスター製の部品なら、戦時中に作られたことがはっきりしていますから。


Q17 オリジナル ガーランド/M-14、レストア物 ガーランド、スプリングフィールド製M1Aの内で、どれが一番命中精度が良いですか? 00-6/11

何とも言えません、これらの銃は命中精度を競うための銃ではありません、命中精度を競うなら銃身交換してベデングする必要がありますがそういう趣旨では使わない方が良いでしょう、せっかくのオリジナルの銃身を交換する訳ですから。


Q16 M1ガ-ランドとM1-Dの銃本体で異なっている個所はありますか。(例えば、M1-Dの方が精度の良いパーツを組み込んであるとか...) 00-6/11

一応そういう説明ですが、本当かどうかは不明です、しかしながら通常のガーランドに部品を買ってきてM1-Dに見せても実際にはスコープと照準が合いません、本物のM1-Dの場合1丁1丁スプリングフィールドアーモリで照準調整して製造したようです。


Q15 M-14のフルオート機能は改造してセミオートにするのですか。 00-6/11

M-14の場合、前期のモデルですとフルオート機構が付いていますが、後期モデルは付いておりません。
これはフルオート機構を取り付けると弾の補給が間に合わないためとりつかないようになっているのです。
初期モデルの場合は、フルオートシエアーを取り外し使えないように改造します。


Q14 M1ガーランドの装弾数8発、M-14(20発)に対して銃刀法に合致させるにはどうやるのですか。(法規では薬室1発+弾倉内4発だったと思いますが) 00-6/11

5発用のクリップを使います。


Q13 レア物のカービンの購入を考えています、カービン銃は色々なメーカーで作られた物があると聞いていますがやはりウインチェスター製が一番高いのでしょうか? 00-6/11

カービンは以下の会社で作られました。
Inland (General Motors)
Saginaw (General Motors)
Underwood
National Postal Meter
Quality Hardware Machine Corporation
Standard Products Corp.
IBM
Rock-ola
Winchester

上記のメーカーでRock-olaとWinchesterの評価が一番高いのです。理由は希少価値と工作の良さです。当然両社の物が値段も一番高くなっております。
当社ではWinchesterだけを輸入しますが、リクエストがあれば他のメーカーの物も取り寄せ可能です。


Q12 続き また、初めはスタンダートなアッパーレシーバでもスコープを付けてみたいと思いますが、スコープリングのベースは合う物が購入できるでしょうか?

コルトのOEM製品のスコープはマウント付きで販売されていますが、ガラクタなので私は取り扱いません。


Q11 続き フラットトップレシーバですが、これは銃身込みでないと購入できないのでしょうか?フロントのガスブロックと双方交換できればアッパーレシーバと2つでフラットトップに変更できると思いますが?また、この場合には部品を輸入していただけるでしょうか?

この作業は以外と大変なので換銃身として販売するのですが、アッパーレシーバーだけの販売もします。
部品はすでに手配済みですが価格は未定です。


Q10 続き 銃身ですが、以前に書かれていた、"シーレンのセレクテッドマッチグレード銃身"でしょうか?または、ヘス製の物になるのでしようか?

シーレンの銃身を使う必要は無いでしょう、命中精度を上げるには外にも色々やることがあります。
ヘスでは銃身は作っていませんので、外のカスタムバレルを使うことになります。


Q9 コルトにはいろいろなバージョン?のAR-15があると思いますが、今回輸入していただけるのは何という型番になるのでしょうか?

現用の軍用モデルと同じタイプです、あ、勿論フルオートではありませんが。それと着剣装置はありません、(これはアメリカの法律です)


Q8 突然でまことに申し訳ありませんが、AR15についての素朴な質問をお送りしたいのです。僕はまだ高校生ですが、父の友人にエアライフルのシューターがいて、近く、ショットガンの申請をするのだそうです。
そしてゆくゆくはライフルで狩猟をしたいと言っておられるのですが、ファーイースト・ガンセールスさんが輸入されたAR15の改造の程度についてとても興味を持っておられるのです。特に使う弾丸の種類、チャンバーの形状や口径の大きさ、それにマガジンの改造の程度が気になるそうです。僕としてもその人に是非教えてさしあげたいのです。もしよろしければ、これらの事柄についての返信をいただきたいのですが・・・・00-9/16 改訂

AR-15は元々が223レミントンを使うように設計されています、日本の法律では銃を所持する目的はオリンピックや国体等で行われる射撃競技、そして狩猟用のいずれかの目的でないと所持できません。
ライフル射撃競技では223レミントンを使うことは出来ますが、ライフル射撃協会は射撃競技用の銃しか推薦の対象としていませんのでオートマチックであるAR-15は推薦の対象になりません。
従ってAR-15を所持する場合は、狩猟目的でないと駄目なのですが、狩猟法では6ミリ以下の銃での狩猟を禁止しています、これは口径の小さな銃で狩猟すると獲物を半矢にする恐れがあると言う理由で法律改正されたものなのですが、それでは30カービンと、22-250はどちらが威力が強いのかと言うと、間違いなく22-250なのですが、銃器に対して無知な役人が作った法律なのでこうした矛盾があっても致し方ありません。
さて、AR-15は22口径なので狩猟目的で所持する場合はこれを6ミリに変更する必要があります、そのためオリジナルの銃身を外して6ミリの口径の銃身を取り付けます、薬室は223レミントンの口径だけを大きくした6x45と言う名称の薬室になります、薬莢は223を使ってダイスを使ってネックアップすると6x45の薬莢に変身します、口径が5.6ミリから0.4ミリ大きくなって6ミリになっただけですから外見上はあまり変わりはありません、弾頭の重さは60~65グレインを使います、223の弾頭は55グレインですが、少し重たくなった分ガスポートから吹き出すガス圧が強くなりますから、ガスポートの穴を少し小さくして同じようなリコイルに調整してあります。リサイジングには6x45のフルレングスダイスをいます。

マガジンは5発用もあるのですが、取り扱いの便利さと値段を考えると、20連マガジン、30連マガジンを利用して中にスペーサーを入れて5発以上の弾が装填できないように改造して5発弾倉として使う方が便利です


Q7 現在所有している銃ですが、スプリングフィールドM1A(308)はライフリング4条です。
レミントン700(308)はライフリング7条です、なぜこのように違うのか疑問に思います?ライフリング条の決め方の条件と、条数の違いによる長所、短所が知りたいので教えてください。

一般論から言うと、昔の銃は4本ライフルが多いですね、これはライフリングを削るとき、カッテング方式ですとライフルを1本ずつ切削加工するので4本だと4工程で済みますが、6本だと6工程かかります、これが大量生産が要求される軍用銃の場合致命的な欠陥になります、従って軍用銃は4本ライフルが主流なのです、しかしながら現在のように冷間鍛造のように、銃身の中に超硬合金の芯金(コアー)を入れて、周りから鍛造しながらライフリングを加工する方法ですと何本のライフリングがあっても1行程で作業できますので4本でも6本でもあるいは8本でも一気に加工できるのです。
ライフリングの本数が少ないと、ライフルに食い込む抵抗が少ないので火薬の圧力が上手く上がらないと言うこともありますが、谷の部分からガスが抜ける、ジェットエフェクトが起きる弊害もあります、しかし決定的なマイナス要因はありません。
一部のカスタムバレルでは3本ライフルでかなり命中精度の良い銃身を製作していますので、本数が少ないことは必ずしもマイナスではありません、現在のライフリングは6本が主流です、逆にブローチと言って長いクリーニングロッドみたいな棒に、刃物を沢山付けてそれを引き抜くだけでライフリングを切削する加工方法もありますが、この場合はブローチ本体への負担を出来るだけ少なくするため、切削面積を出来るだけ小さくするため8本、あるいは12本等のライフルを削ることもあります。こうした銃身は安物の銃にしか使われません。


Q6 クリーニング・ロッドの長さに関して。例えば、口径308、26インチ銃身のボルト・アクションのハンティング・ライフルに用いる場合、どの程度の、クリーニング・ロッドの長さが、適切でしょうか?

例えば、Dewey の Cleaning Rod には、36 inch と 44 inch の長さの製品が有る様ですが、使いやすさ、運搬 等の面から、アドバイスをお願いします。もし、差し支えなければ、築地さんは、どのメーカーのクリーニング・ロッドを使われているか、教えて下さい。
使い勝手の良さはそれぞれに違いがあり断定は出来ません、私の個人的な意見を言うと、ロッドを押すときにロッドが長いと曲がる事があります、そのため出来るだけ短い物を好みます、それとガンケースに入ると言うことは絶対条件ですからその辺も加味して選択する必要があります、アメリカの場合ほとんどが車移動ですし、クリーニングロッドはそれぞれ専用のケースに入れているのでどんなに長くても問題は無いのですが日本の場合とは多少状況が違うと思います。
私の使用しているクリーニングロッドは、ハイテックと言う新しいメーカーの物です、以前はDewey 製を使っていましたがハイテックの方がグリップの回転が良いので最近はこれを好んで使っています。


Q5 HPで拝見しました。超レア物が手に入ったようですね。ところで50年も前の銃、「命中精度」は現行のライフルと比べていかがですか?

これがベンチレスト射撃専用銃であれば大いに問題がありますが、軍用オートマチックライフルとして考えれば現在製造される物と遜色はありません。ベンチレスト射撃の専用銃であればその銃身寿命は3000発くらいですが、これは100メートルで2~3ミリの命中精度を求める以上当然の事です、しかしながらガーランドの銃身寿命は10000発と言われています、これは命中精度が100メートルで3センチ程度であることを考えれば、これまた当然の事です。
今の銃身製造法と比較すると、現在のカスタムバレルに使われる、ナスビ形の超硬合金のコアーを強制的に銃腔内を通過させてライフリングを付けるボタン製造法はすでに戦前から確立している製造方法です、当時の軍用銃製造に使われたライフリングを1本ずつ切削するカッテング方法も、明治時代から完成している製造方法です(軍艦砲は全部この方法で作られています)、従って銃身の製造方法に現在と50年前と遜色はありません。

*銃の基本構造は変わっていないので、現在の銃とさほど違わないか?
そのとおりです、銃器の世界はほとんどが完成され尽くしていて現在ではほとんどと言うよりは全く改良の余地がありません、何しろ100年前にスイスやオーストリアで製造され、とっくの昔に製造中止された "直動式ボルト式" をあたかも最新の技術の様に触れ回っているブレザーやモーゼル等もあるくらいですから。


Q4 7.62x39弾、銃の質問 ルガーミニ30・コルトスポーター30の銃は、口径(0.308)か(0.311)どちらですか?
口径(0.311)の銃は、どんな銃が有りますか。それと、口径(0.308)の銃で(0.311)弾を撃つと、なにか問題おきますか。また、その逆ではどうなりますか。

ルガーミニ30・コルトスポーター30に使われる装弾は、AK-47に使われる装弾ですが、これの銃の口径は30口径ですが、弾頭は30口径も使えますが310径の弾頭も使います、310径の弾頭は弾頭重量の軽い123グレインの弾に採用されていますが、150グレインの弾頭は308径の直径に出来ています、軽量弾頭に310径を使うのは火薬の圧力を充分に引き出すためです、口径が308径で弾頭の重さが123グレインですと、弾頭が早く動き始め火薬の圧力が充分に上がりません、その対策です。 ですから逆の事例は考えられません。
昔、自衛隊で米軍から貸与されたガーランドの内径が摩耗して大きくなっていたので、310径の弾頭を使って精度を回復したという話を担当の技官から聞いたことがありますが、310径の弾頭はそういうすり減った銃、あるいは意図的に火薬の圧力を上げたい銃に使われる事はあり得ますが、内径を大きく作る銃は常識的にはありません。


Q3 ライフル銃の最大射程はどの位でしょうか?

狙って当てると言う範疇で言うならば1000メートルでしょう、アメリカでは1000ヤードのベンチレスト射撃競技がありまして、上位の射手は1000ヤードでリンゴくらいの大きさに命中させています、ですから可能性としては、1000ヤードは充分射撃可能でしょう。
アメリカ海兵隊の狙撃チームの話では1200ヤードまで可能と言う話もありますが、これはあくまでも弾の威力として可能と言うことで、1200では弾のドロップ量が大きすぎて実用にはならないでしょう。

1000ヤード射撃と言っても通常皆さんが使っている銃では無理かも知れません、それは1000ヤード射撃をするためにはライフルスコープのリチクルをうんと上げなければなりませんが通常の1インチボデーのスコープではリチクルを上に移動させようとしても上にぶっつかってしまい、調整が出来ません、仮に調整できたとしても下から押しているバネの力が無いので左右に照準がずれてしまいます。
それを可能にするためには、マウントベースの前のベースを3mm程度削って、300メートルでリチクルを一番下げた状態で使うように調整しておく必要があります、そうすればリチクルを一番上げた状態で1000ヤードに照準を合わせることが出来ます。
もっとも理想的なのは、そうしたベースを取り付け、ボデーが30ミリの物を使うとさらにリチクルの移動量が多くなるのでお勧めです、最近ではそうした長距離射撃の為に、ボデーが42ミリと言う狙撃用のスコープまで出来ています。
照準装置はこれで良いのですが、弾の初速は出きるだけ早くしておく必要があります、そうでないと弾のドロップ量が多すぎると照準調整範囲から外れてしまうからです。
1000ヤード射撃に使うには300マグナムくらいは欲しいところですが、どうしても308を使いたいと言う場合は、出来るだけ銃身長を長くして初速が伸びる様にしておく必要があります、26インチ銃身では力不足で、出来れば30インチは欲しいところです。


Q2 現在308口径のライフルを所持しています、命中精度の良い6ミリPPCに銃身交換したいのですが可能でしょうか?

308の薬莢と比べると6ミリPPCの薬莢は0.8ミリくらいボルトヘドの直径が小さいので銃によってはエキストラクターで排莢出来ない可能性があります、レミントンの場合エキストラクターの移動量が少ないので排莢出来ませんが、サコーの場合は移動量が大きいので可能です、しかし6ミリPPCと同程度の命中精度のある6ミリBRなら308と同じボルトヘッドサイズなのでレミントンでも銃身交換は可能です。

銃身交換の技術は難しい技術では無いので、いかなる銃身にでも交換は出来ますが、最大の問題は弾倉から弾が上がってきて薬室に装填される、いわゆるフィーデングの問題が最大の懸念材料です、30-06を308に銃身交換するのはいとも簡単ですが、この場合フィーデングの問題でまずつまずきます、適合実包を変更すると弾の外径の形状が違うので弾倉からせり上がる状況が変化するのです、早めに装弾が上がる場合は、弾頭の先端が薬室の上部に引っかかります、逆の場合は薬室の下、あるいは横に引っかかります。
単発で撃つ気持ちが無いと銃身交換は結構トラブルの要因になりますのでご注意下さい。


Q1 ブローニング社のボス付きの自動ライフルを購入しました、ボスの調整方法について教えてください。使用する弾はレミントンの308の150グレインです。

調整する必要はありません! ボスはそのまま締め込んだ状態で使って下さい。

何故かと言いますとボスを調整して効果が認められるのはグルーピングが100メートルで3センチ以下にまとまった場合です、この場合ですとボスの調整を繰り返すことでグルーピングはあと1センチくらい小さくなり、最終的には2センチくらいにまとまる様に成るかも知れません、しかしながら工場製の既成装弾を使って3センチのグルーピングにすることは至難の業です、はっきり言って不可能だと言えます、私がライフル射撃を40年やっていて難しいと言うのですから、それは相当難しいレベルだと考えてください。
はっきり言って、100メートルで10センチあたりにうろうろしている射手がボスを調整したからと言って、急に2~3センチに当たるように成るという魔法の装置ではありません。

残念ながら現実問題としては100メートルで3センチにまとめるには銃砲店で既成装弾を買っているのでは不可能に近いことです。この程度の命中精度を出すにはハンドローデングで作った弾でないと出来ません、しかしハンドロードで弾を作るのならボスを調整する理由が無くなります。それは何故かと言いますと、ボスを調整するのは銃身に固有に発生する銃身のバイヴレーションを、ボスを伸ばしたり引っ込めたりする事によりバイヴレーションの振動係数を調整して銃口の振動係数を最小にして命中精度を上げる装置ですが、ハンドロードすることは使用する火薬を調整する事によりそのバイヴレーションを調整している事にも繋がります、色々なローデングを繰り返し当たるデーターを見つけたときは間違いなく銃口のヴイヴレーションが最小に成っているはずだからです。

ですからハンドロードで一番当たる状態から、ボスを動かせば逆に当たらない状態に変更する事になります。ですからボスは事実上調整しても無駄と言う結論になるのです。
こんな事を書くと、"おまえの所のカタログにボスは命中精度向上に役立つと書いてあるでは無いか"と叱責を受けそうだが、あれはビジネスマンの築地が勝手に書いたことで、今はガンスミスの築地がお答えしています、実を言うと私、多重人格者なのです。ゴメンね!

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