空気銃のお話 - 銃について

2005年 2月 16日 築地
更新 2005年 2月 17日 築地
更新 2005年 2月 21日 築地
更新 2005年 3月 21日 築地

エアーフォース社のコンドル空気銃を取り扱うと言う告知をしたら、大変多くの方から沢山の反響が有りました。
多くの方がもう少し詳しく空気銃のことを知りたいと言うリクエストです。
私は普段はライフル銃の超精密射撃にチャレンジしたり、トラップ射撃をこなしたり、おおよそ空気銃とは縁のない射撃生活をしておりますが、最初に射撃を始めたのは当然ながら空気銃が初めてです。
射撃を始めた14才から、いきなりペラッチやストールパンダを撃っていた訳ではありません。
同じ射撃人生でも、生まれながらにして目の眩むようなお金持ちだった麻生太郎さんとは訳が違いますからね。
実は、私は今でも日本ライフル射撃協会の3段の資格を持っています。
その3段ですが、実は空気銃で資格を取得しました。
競技種目は空気銃の立撃ち40発競技です。
私の段級の証明書は0013番ですから、如何に昔に取得したかご理解いただけるでしょうか。
空気銃は非常にお手軽に出来る射撃で、第一お金がかかりません。
その様な理由もあり、私はスプリング式からガス式ポンプ式まで、銃のタイプもエアーライフルからエアーピストルまで、多岐にわたり色々な銃を所持してきました。
その数は両方の手の指では足らない位です。
私の場合、過去に「色々な女を渡り歩いた」と言う体験は不幸にして皆無ですが、過去に「色々な空気銃を渡り歩いた」と言う体験は実に豊富な男なのです。
「色々な女をボロ雑巾の様に捨てた」体験は不幸にしてありませんが、「色々な空気銃をボロ雑巾の様にして捨てた」体験は豊富な男なのです。
射撃場で見る私の肩には、何かしら男の郷愁の様な物が漂って居るに違いありません。
そういう男が語る、空気銃の話しは到底安直な態度で聞いてはならないのです。
今日お話する事は、本来は居住まいをキチッと正して聞くべき高尚な内容なのですが、私のコラムは過去にあまりにも不真面目な事を書きすぎた為、皆さんに急に居住まいを正すように要求しても誰も真面目に聞いてはくれないでしょうから、まあ寝転がって鼻くそでもほじりながら読んでください。

10年くらい前は、私はフルオートのエアーガンを発明して一躍業界の寵児となりました。
誰も、エアーガンでフルオートなんか作れる訳がないと思っていたからです。
私は連続的に空気を補充できる構造にすれば、車のエンジンと同じで「連続した動きを作れるのでは」と考えて開発に成功したのですが、別にここで偉そうにそうした理屈をひけらかすつもりはありません。ただ空気銃の製造と言うことに関して、全くの門外漢と言う訳では無いと言う事を言いたかったのです。
つまり、「空気銃には詳いからね」と言う風に、前もって言いたかったのです。
前もって権威つけしておかないと、真面目なことを書いても冗談に思われると困るからです。
空気銃に詳しい人に「なめんなよ」と言う虚勢が有ることも否定はしません。
なんせ、私はコラムの中でも全然空気銃の事については書いていませんので、急に空気銃の権威風を吹かせて馬鹿にされないか内心心配なのです。

さて、玩具のエアーガンは威力が有りすぎると銃刀法の問題に抵触しますが、私は研究段階では玩具を作りながら本物の空気銃に発展させられるように色々と考えて作りました、ですから、私自身は設計図を少し書き換えるだけで簡単に本物の空気銃のフルオートも作れる自信はあります。勿論空気銃と言えどもフルオートは違法ですが、セミオートには簡単に作り直せます。
巷では、あまりにもくだらない空気銃が法外な値段で売られている現状を見て、本当に心底、空気銃を作ろうと真剣に考えた時があります。空気銃は単純ですが理論的には流体力学の究極を極めたメカなのです。
空気の持つ潜在的なエネルギーを如何に弾丸の発射に利用するかと言う設計は、火薬を使う銃器とは全く別物の設計なのです。ですから面白い側面もあります。
現在、多くのハイパワー空気銃が法外というか、無法と言われる様な値段で巷にあふれていますが、操作性と威力から考えて、プレチャージ式と言う、高圧のエアータンクを利用してタイプの空気銃が一番強力な様です。
現在のエアータンクの圧力は200気圧が最高ですが、これ以上圧力を上げてもチャージ出来るコンプレッサーが無い事と、タンク自体の耐圧の関係で圧力を上げる事は出来ません。それにこうした行為はあまり意味がないのです。何故なら200気圧を250気圧ににしたところで、最初の数発撃っただけで、圧力は簡単に200気圧下ります。ですからこれ以上空気圧を上げて威力を高めるのは無駄な行為というか、無駄な設計なのです。
無駄な設計と言えば、巷に氾濫している空気銃にはかなり無駄な設計が少なくありません。
多くのプレチャージ式空気銃は、銃身の下にエアータンクを備えています。
先ずこれが最大の無駄な設計なのです。
こういう構造の場合、エアータンクから放出された高圧空気は一端、機関部に導入され90度方向転換をして上の方向に曲げられ、さらに機関部の中で再度90度に曲げられて銃身の方に導入されます。
つまりコの字に90度2回曲げられるのです。流体力学を少しでも囓った方、あるいはエアガンの違法改造に携わった方には簡単にご理解いただけると思うのですが、空気は流体ですから水と同じに、直進させるのが一番エネルギーの損耗が少なく、効率的にエネルギーを利用できるのです。
空気は水と同じですから、直進を阻害すればするほどエネルギー、つまり勢いが無くなるのです。
それと同時に、空気はエアータンクから放出されて弾を押し出すまで、その導入路が長ければ長いほど急激に圧力が激減してそれが致命的なエネルギーロスを生じます。
ファインベルクバウのポンプ式空気銃が、蓄圧した圧力を仮に70気圧として、空気銃の弾が10cm前進しただけで空気圧は幾らに減圧されるか、皆さん計算した事がありますか? 私は生まれるつき計算は苦手なので、ここで数字を披露して、訳知りの偉い人に後で訂正させられるような愚は犯しません。その為に数字は敢えて言いませんがそれだけで圧力は相当減圧されます。
それはポンプ式空気銃の銃身長が思いの外短いことにもその理由が察せされます。
ポンプ式空気銃の一見銃身と見えるのは、実はスリーブで、本当の銃身はスリーブの半分しかありません。つまりライフル銃の様に24インチも銃身長があると、半分以上の長さは空気量が足らないため、逆にブレーキに成ってしまうからなのです。
私が玩具のエアーガンを作ったときは、ほんの僅かなパワーしかないエアーブラシのスプレー缶のエネルギーを利用してフルートを完成させたのです。
その時、設計値から割り出した銃身の長さは僅か40cmでした。
その時に最大限考えたのが、如何にエネルギーを損なわないでエネルギーを取り出すかでした。空気は出来るだけ直進させればエネルギーを損なわないで済むのです。
言うまでもありませんが、私の設計したフルオートはエネルギーを最大限に効率よく利用する様に設計しました。その設計が優れていたかどうかは兎も角、それを超える設計は現在に至るも現れては居ませんから誰も呆れて作らないか、設計が優れていたかどちらかでしょう。
私が実際に空気銃を設計していたとしたら、エネルギー効率を考えて、ためらわず銃身のすぐ後ろのエアータンクを持ってきたに違い有りません。
つまりこれが一番エネルギー効率が高い設計だからです。
その理由は、聡明な読者諸賢ならすでにお解りのとおり、エアータンクからの導入路が少ないこと、空気を直進させられること、この2つが大きな要因のためです。
ですから巷にあふれているエアータンクからコの字に空気を導入する空気銃の設計は、2回も90度に進行方向を曲げて空気の直進性を妨げ、その為に導入路も長くなり、所詮は素人考えの設計なのです。つまり誰でも容易に考え付く設計なのです。
空気銃の威力を上げると言う事で着眼すべきは空気の圧力では無く、実は空気の吐出量なのです。
昔、玩具の研究過程で実験した事なのですが、僅か5気圧の空気圧で金属の弾丸でベニア板を貫通させる事が出来ました。勿論猟銃の製造免許を持っていて研究しているのですから、別段、違法行為をしていた訳ではありません。この実験で空気の圧力よりも流量がエネルギーに大きな影響を与えると言う事を確認したのです。
この事から如何に多くの空気を大量に吐出させるかが、空気銃の威力を高める大きな要因で有ることを確信出来ました。
エアーフォース社のカタログ説明を見ますと、エアータンクの吐出口について説明があります。でもその些細な説明と効果はあまり細かく記載してないのです。

ボンベの吐出口
ボンベの吐出口

意外なことですが、外国の書き物は、雑誌も含めて説明書に至るまでほとんど蘊蓄を書いてありません。
何故そうなのか、何故そう考えたのか、そういう蘊蓄があまり書かれていないのです。
話しがそれますが、私のコラムは、一体何処の人達が覗いているかおおよその推測が出来るように成っています。日本の政府機関か、日本の個人か、外国の政府か、外国の個人か、あるいは米軍組織か、大まかですがそうした色分けは出来るのですが、少なくない数で外国の人達が見ているのです。別段英語のページが有るわけではないのですが、翻訳ソフトを利用すると私のコラムは英語でも意訳程度では理解できるのです。
多分スケベな記述は理解不明の語彙に翻訳されている筈ですので、外国人から見たら私はそれ程変態には思われていない筈です。
私は、自分のコラムが英語に翻訳されて居る書き込みを、アメリカ人から見せられて驚いた事があります、すでにインターネットの世界はそこまで進化しているのですね。
当たり前のことですが、驚きました!

さて、話しを空気銃の威力に戻しますが、このコンドル空気銃の銃身が24インチだと言う事に私は「解って居るね!」と心ならずも賞賛しました。
つまり、24インチの長さの弾が前進する間、相当量の空気をエアータンクから送り込んで居ると言うことです。
24インチの銃身の長さ弾の加速を持続出来る空気銃は現状では皆無です。
24インチの銃身長、これが初速1300フィートと言う恐るべき威力を出した最大の理由でしょう。言うまでも有りませんが、空気の吐出量が充分に無い銃の場合、銃身が長いとかえってブレーキになりますからね、そこの理屈をよく理解して下さい。
1300フィートの初速が出せるかどうか、何処のメーカーも200気圧のタンクを使って居るのですから、少なくとも条件は同じです、威力の違いは銃身の長さと、それを補う空気の吐出量に有ったのです。つまり設計の良さです。
ここの会社では200気圧の空気を挿入するために、空気入れも取り扱っています。
貴方が糖尿病の患者で、医者から運動をするようにきつく言われているのなら。あるいは上半身をマッチョマンみたいに鍛えたいのなら敢えて止め立てはしませんが、普通の市民生活を送りたいのなら、決して空気入れで490ccの容器に200気圧の空気圧を注入するなどと言う暴挙は止めておいてください。
正常に夫婦生活をこなして居る人でも、それが原因で夫婦生活が数年間疎遠になることは間違いありません。
夫婦生活が疎遠になったとしても、エアーフォース社は勿論、私も一切の責任を負えませんのでご了承下さい。
兎に角、490ccの容器に200気圧の空気圧を入れると言うことはそれだけで、自衛隊のレンジャー訓練をマスターするのと同じくらいの体力と気力を要する事だけは覚悟しておいた方が良いでしょう。ですから私は最初から空気入れは取り扱いません。

空気入れ
空気入れ

ではどうして高圧空気を装填するかと言いますと、アクアラングのタンクから充填することをお勧めします。しかし厳密に法律を解釈すれば、高圧タンクから他の高圧タンクに異充填する場合、それだけで高圧ガスの製造となり、高圧ガスの取り扱い免許が必要となります、ですから私は高圧ガス製造法違反の教唆にならないよう、異充填は取り扱い業者に依頼されることを推奨します。でもアクアラングボンベを自ら購入して異充填されている方も現状では少なく有りません、ほとんどの方がそうだと言っても言い過ぎでは無くくらいです。
但し、銃砲所持者には遵法精神を遵とばれる方達がほとんどなので、これらの人達が高圧ガス製造の免許を持っているであろう事は容易に推察出来るのであります。
それが証拠に、銃砲所持者の誰も高圧ガス規制法で誰も検挙された方が居ないからです。

ところで、この空気銃は単発です!「なんだ単発か」と言う前に少し考えてください。
この空気銃は狩猟用です、ですから連射は必要ではありません。
何故なら初弾を撃ったときに、鴨達は飛び立つので連射の意味がないのです。
ですから単発で良いのです、逆にその方が弾のジャムがありません。
それよりも、初速が1300フィート出る方が遙かに意味のある事なのです。
多くの空気銃の場合初速は800フィートにも達しません。それでも「凄い!」と呼ばれているのが現状なのです。
充分な加速が有られない最大の理由は、そうです、すでに皆さんお解りのとおり。タンクからの導入路が長い、空気の流れを阻害している、空気の流量が充分にない。
それが最大の理由です。
過去に私を踏みつけて乗り越えて行った女性達は、誰も私の事を「凄い!」としてくれた者は居ませんが、何時の日か、私は「凄い!」と呼ばれる空気銃を作りたかったのです。
でも、誰でも考えることは同じですね、私と同じ設計思想でコンドルは作られています。
私は空気銃を自らの手で作るのは止めますが、その代わりこれを売ることにします。
唯一の国産空気銃メーカー「シャープ」の社長古田さんは、私の30年来の古い友人なのですが、早くこうした高性能エアーガンの開発に着眼してくれたらと思われてなりません。
私はシャープを「凄い!」と思った事は一度もありませんからね(キッパリ)

最後に空気銃の威力について少し説明してみましょう。
空気銃の威力の表し方は、それぞれのメーカーで勝手に言い表して居ます。
イギリスとアメリカでも違います。フィート/ポンド、キログラム/メーター、いずれも火薬銃の威力の表し方です。
空気銃の場合は威力が小さいので本来はジュールで表すのが本当です。
ジュール計算をする式は昔聞いたのですが、残念ながら覚えることが多すぎて忘れました。
資料を調べれば解ると思いますが、念のためにその式をエクセルで残して居たので、弾の重さと初速を打ち込めば簡単にジュールの計算ができます。
射撃専用の空気銃の場合はどれくらいでしょうか?
先ずは計算してみます。射撃競技用の空気銃はまるで言い合わせたようにファインベルクバウ社もワルーサー社も、初速568フィート(初速173m)前後です。
重さ4.5ミリの空気銃弾は0.6グラムですから、これを数式に入れて計算しますと8.7ジュールになります。

オリジナル画像
オリジナル画像
https://www.fareast-gun.co.jp/goroku/airrifle/j.xls

あくまでも体験上知り得た数字ですが、30m離れた鴨を即死させるには4.5ミリの空気銃弾を使い、初速705フィート(初速215m)程度必要です。
多分、これより少ない威力でも充分捕獲できるはずですが、多くの場合、この程度の威力の銃が使われています。この威力が13.9ジュールです。
コンドル空気銃の場合どうでしょうか?
5.5ミリ空気銃弾(重量1.2グラム、15グレイン)を初速1300フィートの威力と言うのは、94.0ジュールあります。空気銃の威力としては充分すぎる威力なのです。
ファインベルクバウ社も、ワルサー社も、射撃専用銃の為にあえて威力は初速初速560フィート(約初速173m)に押さえています。
でも、その命中精度は10mで10発撃って、ほとんど同弾です。
つまり10発撃っても弾痕は1発分しか出来ないのです、それくらい当たります。
昔は国体でも、空気銃射撃はスプリングの部と、ポンプ式の部と2種目ありました。
つまりスプリング式はそれくらい当たらなかったのです、でもポンプ銃でも伏撃ちで100点満点を取るのは容易では有りませんでした。
しかし、現在では立撃ちで100点を出す女性射手も珍しい事ではありません。
こんな現状ですから、私が立撃ちで3段を持っていると言っても「だから何?」と女性射手に軽く馬鹿にされるに違いありません。でも、そういう私の事を小馬鹿にする女性射手にコンドルの銃身は、ファインベルクバウとワルサーの銃身と同じ、「ロットー ワルサー」社の銃身なんだよと言ったら、きっと「凄い」と言ってくれるかもしれません。


更新 2005年 2月 17日

空気銃の新規取り扱いの件、拝見いたしました。
やはり、ストーカー、FX、エアアームス、デイステート等の興味を引かれる銃の取り扱いは出来ませんか。

【コメント】
読者の方から以上のようなメールが来ました。
コンドルはイギリス製ですので、威力的には私の要求するパワーはありません。
何故なら、イギリスでは法律で空気銃の威力が限定されているのです、イギリスでは空気銃の威力が限定されているから空気銃としての存在が認められているのです。
威力の強い銃が欲しければ散弾銃を使えと言う発想なのでしょうかね。
アメリカでは、空気銃の威力は無制限です、ですからアメリカ製に意味があるのです。
また、コンドルの銃身はワルサー社製の製品です。
韓国製の銃と比較するのはいささか気の毒ではありますね。

御社にて AirForce Condorを扱われると聞及び大変嬉しく思っています。
実は小生は一昨年にこれの従前モデル TALONを苦労して個人輸入した経験があります。ところがその1年後にはるかに性能を上回るCondorが発売され悔しい思いをしております。そこで何とかCondorへのバージョンアップキットを手に入れられないか、米国のいくつかの取扱店に何度かメールを出していますが、なかなか色よい返事が着ません。ところで今回のCondor取り扱いに際してTALONのパワーアップキット(24inchバレル、HI-FLOバルブタンク、ストライカーウェイト)なども取り扱いになるご予定はありませんでしょうか?

【コメント】
また別の読者の方からは上記のようなメールが来ました。実はこのパワーアップキットは工場組み込みが条件みたいですので、我々では対応出来ないようです。
この様に、多くの方が威力に対して大きな関心を寄せられています。
命中精度は当然のことですが、威力は空気銃の選択時には大きな要因だと思います。


更新 2005年 2月 21日

コンドル空気銃について色々書いたら、威力が強いのは解るが命中精度はどうだと言う問い合わせが沢山ありました。

空気銃の命中精度について書きますが、ドイツに行った時に、アンシュッツ社、ファインベルクバウ社を訪問しました。
その時に工場で空気銃の試射を見せて貰いましたが、両社とも10m離れた試射的に10発の弾を撃ち込み、完璧な同弾を示していました、驚くべきは、その10発撃ち込みの標的に、空気銃弾をソーット差し込むと空気銃弾のスカートの部分で引っかかって弾痕の穴から落ちないのです。「完璧な同弾痕ですね!」
私は長年、究極の命中精度を競うベンチレスト射撃をやっていますが、空気銃でのベンチレスト射撃は何処の国でもやっていません。
それは銃の命中精度が高すぎて、そのままでは競技が成立しないからです。
つまり現在では空気銃の命中精度は完璧に完成され尽くしているので競技にならないのです。

そのファインベルクバウ社の銃身は、ワルサー社で作られています。
以下、ワルサー社のHPです。
http://www.lothar-walther.de/
ここの会社のHPを読めばよく分かりますが、かの有名なワルサーP38を設計した、カールワルサー氏の息子さんが創立した会社だったのですね、ですから最初から相当レベルは高いのです。
ワルサー社は当然ですが、ファインベルクバウ社もここの銃身を使っていますので、間接的ながらワルサー社の銃身は、多くのオリンピックメダリストに選択された銃身と言うことが出来ます。現在の常識で言うならば世界最高の高精度銃身と言うことになります。

エアーフォース社の、コンドル空気銃の銃身もここワルサー社の銃身を使っています。

ワルサー社が偉いのは、絶対に何処の会社に納品しているか、自ら言わないことです。
以前にファインベルクバウ社を訪問したとき、「何処の会社の銃身を使っているのですか?」と会社の偉い人に聞いて、やっとワルサー社の名前を聞き出しました。
そして翌年、ワルサー社に言って「何処の会社に納品しているのですか?」と聞いたらノーコメントという返事でした。ファインベルクバウ社では御社の銃身を使っていると言っていますが、と水を向けると、やっと「ファインベルクバウ社には納品していますが」という返事を得る事が出来ました。この様に徹底的に裏方に回って居るのですね。

ところで、空気銃の初速ですが、ファインベルクバウ社でも、アンシュッ社でも、試射している時の初速は173mでした。
これ以上早くても、遅くても命中精度は落ちると言うのが試射している人の意見でした。
私自身は、まだコンドル空気銃の試射をしておりません、現物がまだ無いことも理由ですが、威力が強すぎてどこの射撃場でも撃たしてくれそうもありませんから、試射するのもライフル射撃場でないと無理みたいですね。
ですから10mでの命中精度の比較は難しいかもしれません。
少ない数ですが、エアーフォース社の空気銃を個人輸入している人達がおり、その人達の話を聞くと、50mで鴨の頭部には命中する精度はあるそうです。
現実に沢山の鴨を捕獲していますので、これらの人達の意見は本当の話だと思いますが、銃が入荷したら私自身、自らの手で命中精度のテストをして、レポートを開示するつもりです。


更新 2005年 3月 21日

アメリカでのコンドルのレポート記事です。英文ですが参考に掲載します。
 http://www.pyramydair.com/site/articles/condor/

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