簡単、明瞭、トラップ射撃術 - 射撃

2004年 9月14日 築地
更新 2004年 9月22日 築地
更新 2004年 9月24日 築地
更新 2004年 9月29日 築地

私は射撃を始めたのは14才、1960年、ローマオリンピックの時です。

爾来、2004年、今年のアテネオリンピックで 44年間射撃をやっていたことになります。銃器関係の原稿も、1968年以来「現代狩猟」「ライフル スポーツ」「シューテング ライフ」「狩猟界」と多くの雑誌に長年書いて来ました。
しかしながら今まで一度もハウツウ物は一度も書いたことはありません。
当然、私のコラムでもその類の書き物はありません。
それは何故かと言いますと、射撃技術という類の物は人それぞれであまりにも多種多様の理論と方法があるからです。10人の射手が居れば10通りの射撃方法があります。
100人の射手が居れば100通りの射撃方法があります。
私の理論で射撃方法を説明すれば、別の人からすれば、それはそれで、また間違った射撃理論になります。
私は自らの書き物で他人から「間違った」と言う言われ方をしたくないので色々な意見が存在する射撃教本の類には今迄踏み込まないで来ました。
しかしながら、射撃教本の類を書いてくれと言うリクエストは非常に多いのです。
特に最近は当社から通信販売で銃を購入された方からそういう声が少なからずあります。
今回はそういう方々のフォローとして、初めてハウツウ物を書くに至りました。

先ずは、銃の選び方と言うテーマについてお話しします。
トラップ射撃をやるには、要するにトラップ銃であれば銃は何でも良いのです。
当社で販売しているSKBの中古、5万円程度の銃でもいいのです。
トラップ射撃には命中精度という概念は存在しません。
また、どういう装弾を使ってもそこに優劣は存在しません。
当然、銃器にも機能的な優劣は存在しません。
存在しないと断定すると幾ばくかの疑念はありますので、存在しないと断定するのでは無くて、優劣は稀薄だとあえて言い換えておいたほうが無難でしょうね。
トラップ銃には、リブの高さがうんと高いお神楽みたいなハイリブ、あるいは少し段が付いただけの一寸気取ったけど意味のないステップリブ、謙虚で実用本位の、全く段差のない平リブ。30年前に流行したリブの幅が広いワイドリブ、また昔に戻ってきた普通の物よりも狭い細リブ、ペラッチに使われている、先に行くほど細くできているテーパーリブ、色々ありましてそれぞれの蘊蓄はありますが、概して同じだと考えていいでしょう。激発機構もサイドロックもボックスロックもありますが、概して同じだと考えて良いでしょう。スプリングも松葉バネもコイルスプリングも有りますが、概して同じだと考えて良いでしょう。これに蘊蓄をたれる人も少なくありませんが、ペラッチは松葉が主流ですがコイルもあります、ベレッタはコイルです、FNのコイルです。
コイルも松葉もこれらが何かが抜きん出て、あるいは卓越して優位という物は事ではありません。意味が有るように言っている人は一方だけの優位性しか知らない人なのかも知れませんね。
こうした銃の事について神懸かり的な蘊蓄を話す人がいたら、その人とは少し距離を置いて冷静に観察した方が良いでしょう。
あるいは特定の銃の優位性について、妙に神懸かり的な話をする人は変人かも知れません。
でも私は変な事は書きませんが、充分変人の要素は兼ね備えています。
このコラムの読者の賢者の方々は少なくとも、そう言う訳の解らない神懸かり的な言い分を真に受ける愚だけは犯さないと思います。
中には私から見ると完全に宗教化して居るように見える群れもありますからね。

散弾銃に於いて命中精度と言う概念はありませんが、トラップ銃の選択において、銃のバランスとか、銃のフィーリングとか、銃の完成度とか、そういう要素はあります。
そういう要素を語り出すと、コラムの話が終わらなくなりますので説明は勘弁してください。
銃の善し悪しについては、オリンピックで使われているかどうか、それが一番解りやすい回答です。それ以上の銃は存在しませんし、それらの銃のコピー物はさらに論外でしょう。
コピーがオリジナルを超える訳がありません、でもコピー物がオリジナルより高いと言う怪奇現象もこの業界には存在します。
過日、「貴方の会社で売って居るペラッチはコピー物ですか」なんて目が覚めるような事を電話で突然言われましたが、この人はペラッチがわざわざお金をかけてコピー物を作ると考えて居るのでしょうかね、私はわざわざそのコピー物だけを売っていると・・・・
最近は私もメジャーになったと見えて、こうした「気違い」からの目の覚める様な電話も少なくありません。

話がそれましたがペラッチとかそうしたメジャーな銃を使わなくてもトラップ射撃は充分出来ます。それこそSKBの中古、5万円程度の銃でもいいのです。
トラップ射撃をすると解りますが、だいたい1日、1~2万円を使いますね、私は3万円使うこともあります。だいたい年間これらの練習に費やすコストから逆算して銃を選択するのも悪くないかも知れません。この辺りの選択はそれぞれの個人に感性にお任せします。

スタンスについて
銃を構えたときの足の位置の話です。本当はこういう話は全くの時間無駄なのですが、ビギナーの人の中には、これが極めて大切だと考えて居る人も少なくありません。
ライフル射撃でもわざわざ、足の位置をチョークで書いている人も居ますが、時間の無駄ですからすぐに止めた方が良いですよ。
私は射撃の極意には精通していませんが、射撃に関する無駄には良く精通しています。
何しろ私自身の存在が44年間の無駄な射撃の結果なんですから。
射撃の無駄、それを説明するために無駄なスタンスの原稿を書きますので少々お付き合いください。
中々来ない恋人をボサーット待っている状態の足幅、虚脱感からボサーット遠くの雲を見ている足幅、女に捨てられて項垂れている時の足幅、それが一番自然な足幅です。
こういう体験をされた方は容易にその足幅の感覚がお解りになる筈です。これより広くても狭くても不自然です。
逆に言うとそれが一番安定しているそして疲れないスタンスです。
ですからら何も注意を払わなくても自然と立っていれば自ずと一番安定して足幅になっているはずです。わざわざ足幅を細かくチェックしているひとはその分、「的を狙う」と言う一番大切な部分の神経を無駄に使っていることになります。
足幅だけのチェックをこまめにする人は、その事だけで、2,3年無駄な射撃をしているように私は思えてなりません。さあ、足幅チェックは止めてちゃんと的を狙いましょうね。
足幅はどうでも良いのですが、飛び出すクレーに対して、右利きの人は概ね右45度に体を傾けます、これは右利きの人の場合、先台を保持した左手は押す力より引く力の方が強いので、こうしたスタンスになる訳で、これは初心者からベテランまで同じスタンスです。
これに付いては特段コメントすることはありません。

狙い方
私は元々がライフル射撃の出身です。
ですから狙うと言う事については相当な拘りを持って居るのですが、クレー射撃では「狙ってはいけない」と言うのが私の44年間の射撃の末に到達した考えです。
狙うのでは無くて感覚で撃つのがクレー射撃です。
ライフル射撃の場合、フロントサイトとピープサイトで照準を定めます。
ピープサイトの1クリックは百分の25ミリ移動します、これで風を読んだり、微妙なサイテングを調整したりします。
しかしながら散弾銃にはピープサイトはありません。その替わりになるのが自らの目です。
ですからこの目の位置は絶対に動いてはならないのです。
いわゆるヘッドアップして目の位置が狂ったのでは、ミリ単位の誤差がピープサイトで起きている訳ですから、スイングが完璧で、狙いも完璧でも当たらないのは当然です。
しかし、目がちゃんと見ていたかどうかは目の感覚だけでは絶対に解りません。
それを確認出来るのが唯一頬の感覚です。銃床が頬に当たってる強さ、それは感覚的に把握する事が出来ます。ですから頬付けの感覚が常に同じようにして撃てばヘッドアップは起きません。私は生来のガンマニアですから、トーナメント射撃で優勝するよりも、色々な銃を替わる替わる撃つのを最良の楽しみとしています。
ペラッチ、FN,等を撃つ合間にメルケルも撃ちます。ですがメルケルはベンドがえらく深い銃なのです。通常のペラッチの頬付けをメルケルでしたらリブなんか全然見えなくなります。
しかし、私は他の銃と同じように撃つことが出来ます。それはメルケルの頬付けの感覚が解っているからです、メルケルは優しく頬付けするとリブの見え方はペラッチと同じになるのです。
この頬付けの感覚を完璧に身につけられれば、照星でクレーを狙うと言う事は必要なくなります。
ではその狙い方を伝授します。
先ず銃を構えて、リブの見え方で頬付けを確認します。
そうしたら目の視線は土手に合わせます。遠くに視線を合わせておくとクレーが飛びでは瞬間を正確に把握出来ます。そこでクレーの飛翔ラインを完璧に把握してください。
これはあくまでも感覚の話ですが、目の下に照星が有ることを感じてください。
そして目の下の照星で飛翔するクレーを撃破するのです。
完璧なスイングが出来る人なら、ちゃんと照星でクレーを追いかけても構いません。
あるいは、感覚で撃ったり、ちゃんと狙って撃ったり、混在した射撃をしても構いません。
照星を感覚で捕らえておくと言うことは、銃のスイングをスムーズにするための秘伝なのです、一般的な人は照星でクレーを追うと、銃のスイングが止まる事が有るからです。
銃のスイングが完璧に出来ればどちらの方法で狙っても構いません。
スイングが完璧に出来れば銃床なんてどうでも良いことです。
こんな事を書くと銃床屋さんに怒られますが、銃が当たらなくなるとやたら銃床をいじくる人が居ます、中には銃床を作り替える人も居たりします。
これってあまり意味無いですね。銃床に問題点が有ると考え出すと3年は無駄にするでしょうね。3年くらい銃床をいじくり回して、また最初に戻ると言うのが一般的な末路です。
この間は、全く無駄な射撃と、全く無駄な銃床を作ったと言うことになります。
膨大な時間と、膨大な費用の無駄ですが、では人は何故銃床を作るのでしょう。
それは新しい銃床だと何故か良く当たるからです、それが幻想だと気付くまでは2,3回の射撃で簡単に解ります。新しい銃床の場合変な癖が無くてちゃんと基本とおりの射撃が出来るからでしょうか、ちゃんと当たります。昔、銃の貸し借りが自由だった頃、他人の銃で撃つと妙に当たる事があります。「これだっ」と思い、急いでその銃を購入して撃つといつもの射撃しか出来ないと言う場面に遭遇した事は、私自身1度や2度ではありません。
そうです、別の銃で撃つと変な癖が付かずにちゃんと基本とおりの射撃が出来るからなのです、しかし、その銃に慣れるとまた「ちゃんと」当たらなくなるのです。
おかげで、今はどんな銃でも同じように撃てる様になりましたが、女性の取り扱い方も同じかどうかは私は体験がないので良く解りません。

狙う高さ
銃を構えて狙いを付けるのに、クレーの放出口、それよりは少し上、芝生の切れ目、あるいは土手、そういう風に銃を構える高さは人によって色々あります。
銃の構えが高いと、クレーを追うために無駄な動きは少なくなります、その代わり、銃口が急いで動くと言う欠点も犯しがちです。
銃の構えが低いと、銃の動きが多くなる反面、スイングを綺麗に出来ると言う利点もあります。いずれも完璧なスイングをするためにはどちらが有利か、個人個人で考えるしかありません、私は高付けで撃っていますが、それが正解かどうかは解りません。
30年くらい経てば、射撃理論は簡単に替わりますからね。

銃の保持
銃をどれくらいの力で保持するかと言う問題は、具体的な力の入れ具合を数字で表せないので困りますが、力を抜かず、力を入れすぎず、あえて言えば、それが極意です。
銃を構えたときに、正面から見ると左右の腕は八の字になっています。この時肘が上がれば上がる程力が入っています、肘が下がれば下がる程力を抜いています。
銃を横から見た場合、グリップが横になればなる程力が入ります。
グリップが立っていれば立っている程力は入りません。
現在の銃は、実に微妙なところでこの角度が出来ており、極めて完成度が高い設計になっています。グリップの角度は同じですが、グリップの上を持てば力を入れられます。
グリップの下を持てば力が抜けます。これはグリップと引き金の距離関係にも直接関係します、グリップと引き金の距離が遠いと感じたらグリップの上を持てば距離は近くなりますし、下を持てば距離は遠くなります。
グリップと引き金の距離がミリ単位でああだこうだと言う人も居ますが、グリップの位置をずらすだけで簡単に5ミリ程度は自由に変化させることが出来ます。
銃を力を入れて保持すると、素早いスイングが可能です、またクレーのラインを追うときにも銃がぶれません。また初矢を撃ったときにも銃がぶれないので二の矢が素早く的確に撃てます。ところが力みすぎるとクレー射撃で致命的な、撃つ瞬間に「銃が止まります」
力を入れたまま綺麗にスイングすることがこの場合極めて大切です。
力を入れて銃を保持しないとこれと逆の事が言えます。
力を入れていないので、銃のスイングは遅れ気味になりますが、すぐにクレーを追わないと言うことは別の意味での必中の極意ですからこれはこれで良いのです。
但し、有る程度の力で銃を保持しないと、初矢を撃った瞬間に銃がぶれます。あるいはクレーを追うときにラインが崩れます。
しかし銃を無理矢理、力でコントロールしていないので「引き止まり」は意外と起こりにくいのです。慣性で銃がスイング出来てしまうので良く当たるのです。
女性にはこうした撃ち方をしている人も居ますね。
この事から言えるのは力を入れすぎず、力を抜きすぎない、これが極意です。
この極意がだんだん高レベルになると、力を入れて銃を保持しているのに銃の「引き止まり」が起きない、ちゃんと「完璧なスイング」が出来ていると言う事になります。

私がコラム「散弾銃の弾道学」で書いたように銃口から撃ち出された散弾は最初、横の広がりよりも縦長の広がりの方が長くなって飛翔します。
つまり俵状の物が飛翔する、あるいは円柱状の物が飛翔すると考えてください。
横の広がりは30cm位でも縦の長さは1mにもなります。
しかし遠くになればなるほど、横の広がりが大きくなります。
横の広がりが1mにもなれば縦の長さは30cmくらいになります。
あまりにもクレーを飛ばしてから撃つと、スカスカのパターンでクレーを捕らえる事になります。従ってクレーを何処の位置で捕るかは大切な問題になります。
クレーをうーんと飛ばして、撃つと、クレーは力なくパカッと2枚に割れます、しかしクレーをあまり飛ばさないで、素早いスイングで撃つと、銃口から飛び出た散弾は銃のスイングに合わせて横に流れながらクレーを粉砕します。
クレーが横に飛んでも、散弾は直線ではなくて少し横に流されながらつまり少し斜めに飛翔しますので散弾の先端でクレーを割っても次々と散弾がクレーに襲いかかり完璧に粉砕してしまうのです。これが完璧に出来た場合、クレーが粉砕された煙としてしか残りません。
昔、装弾に32グラムもの大量の散弾が装填されている頃は、クレーを有る程度飛ばして、散弾のパターンが有る程度開いたところで撃つと言うのが当時の最先端の射撃理論でした。今時、24グラム装弾でこういう撃ち方をすると、広がりきった散弾の僅かな粒でクレーがかろうじてパカンと割れる射撃になります。勿論クレーが割れれば1点は1点です。
でも私は嫌ですね、こういう撃ち方で満射が出ても全然嬉しくありません。
私なら、15枚しか当たらなくてもクレーを粉砕する撃ち方をしますね。
まあ、これは個人の好みですがね。

撃つタイミング
ビギナーが、少し射撃の完成度を上げてくると、過ちを犯しやすいのが銃のスイングのタイミングです。
クレーを早く捕ると言う事を目指すあまり、クレーが飛び出た瞬間クレーを追いかけますがこれは結果的にクレーを早く捕る事にはなりません。
これでは銃口のスイングのスピードははクレーの1.5倍程度でしかありません。
真横にクレーが飛ぶような早いクレーの場合はそれでも当たりますが、チョコンと前に出たクレーの場合は、オットトットてな具合で銃口が先走ってしまい外れます。
あるいは横に少しだけ切れた場合は、銃口が簡単にクレーに追いついてしまし、撃つ瞬間に引き止まりが起きてクレーの後ろを撃ってしまいます、かろうじて当たってもクレーの先端しか当たらないので、隊列の後ろのクレー、つまりコロンは無駄になってしまいます。
つまり、これもパコッと二枚に割れる口ですね。
銃口のスイングを完璧にするためには、クレーが飛び出しても0.2~0.5秒はじっと我慢をしてください、そしてその瞬間はシッカリとクレーのラインを見極めてください。
そして、見極めた瞬間、ライオンが獲物を襲うように素早くクレーを追いかけて間髪を入れず粉砕します。これが完璧に出来ればチョコンと前に出たクレーを慌てふためいて追いかけるなんて愚を犯すことはありません、また引き止まりもありません。
理論的には放出口から出た瞬間のクレーは、真横に飛翔する場合はクレーの3倍のスピードで追いかけて撃破すると完璧な破砕が出来ます。
冷静にクレーを見定め、瞬時に粉砕する事が私のトラップ射撃術の極意です。
私は現在でも毎週2回射撃をやっています、関東近県の射撃場には毎週出没しています。
その私に、じゃコラムで書いた射撃をやって見せろなんて酷な事を言ってはいけません。

私はトーナメント射撃を目指しているのでは無く単なるガンマニアの射撃なんですから。


更新 2004年 9月22日

簡単、明瞭、トラップ射撃術を読んで

昨年11月からクレー射撃(主にトラップ)始め、15から20までしか当たらなかったのですが、簡単・明瞭・トラップ射撃術を読んで翌日5ラウンド18・21・20・20・17の成果がありました。
1番良かったのは、ボサーっと立つ・・で力が抜けたことだと思います。築地様有難うございました。
この日で、始めてから消化弾数4,057発ですが、スタンスについては45度は誰でも言いますが、しっかりと踏ん張る・・とかケツの穴に力を入れろとか言われてたので腰が回っていなかったと感じます。
皆勝手な事ばっかり言うもんですね。
関西でも御社で買ったと言う人がかなりいます(私はSKBのスポーティングをベント調整器付及びガスポート付のカスタムを格安で買いました)、ユーザーの評判は良いのですが銃砲店はむちゃくちゃ(大阪弁)
言うてますよ。やはりクレームがあったらしい・・とか、並行ものなのでアフターに金が掛かる・・とか、売りっぱなしにされるでが1番多いですね、イヤですね。
そんな事言ってる銃砲店がいい加減なことをしてる・・とも聞きました。

標記のアップ、ありがとうございます。
内容的には、クレー射撃、そのことなる射撃理論の存在を、更に我々初心者にわかりやすく解説して頂いているようで、大変ありがたく思っています。
私にとっては、スタンスの考え方と感覚的に狙って撃つという部分がとても参考になりました。
クレー射撃に限らずどんな操作でも、ある程度経験して初めて理解できるものがあり、この二点については当にその通りになっています。
スタンスは、初めの内注意してとっていましたが、なれたせいもあるのか、今は自然に立っている感じがします。
二点目につき、初めの内あれほどよく見えていた照星が、今は何となくはっきり見えない場合があります。
その代わり、管理人さんから撃破点が10m位早くなったと言われています。
狙い込まない場合も出てきているのだと思っています。
安定するまではもっと撃ち込む必要もあるとは思いますが、記事内容が、身体やそれに伴うセンスで理解できるようになっていることをご報告します。


更新 2004年 9月24日

簡単、明瞭、トラップ射撃術を読んで

大変ごもっともなご知見だと一々納得させられました。
私は、射撃をやる前は乗馬の障害競技に力を入れまくっていたのですが、腕が上がるにつれインストラクターから技術の押し売りが段々と強くなってきました。自分としては何も考えずに自然体で馬に随伴していけば馬は勝手に高い障害でも何なく飛んでいきます。まさに一点に集中しながらも体のどこにも力を入れるということがない状態です。ところがそれではダメだと始まるわけです。
案の定、首は、腕は、腰は、膝は、踵はというぐらいで、10の障害を1分もかからずに通り過ぎていく行くのに、そんなことをいちいち考えている暇は全くありません。
私と違って真面目な人は、あまりにも考えすぎたため飛ぶ障害の順番を間違えて失格し失笑を買うことが良くあります。ようは、障害を飛ぶのは馬の方ですし、まさに随伴して馬の動きを邪魔しないということが一番大切なはずです。
ところが、自分の信じて止まないことをどうしても教え込もうとします。それで、今までは難なく飛越していた障害が物の見事に飛べなくても「今はより一層上級者になるための過渡期だから変な癖をつけずにその調子で慣れてくれば見違えるよ、確実にうまくなっている」などと全く無責任なことを平気でのたまうわけです。乗馬の障害競技では飛越姿勢を採点されることはありません。兎に角、飛ばなければどんなことを言っても負け犬です。
スポーツというものは、技術が日々進化していくものでなければなりません。相撲のように、何百年も48手しか決まり手がないものは、スポーツではなく伝統芸能です。武道の世界では「守・破・離」という言葉がよく用いられるそうですが、一応の基本から入ることは大切にしても、最終的には自分のスタイルを確立し、道具(この場合馬や銃)を使うスポーツはその道具が持つポテンシャルを最大限に引き出すことが最終のゴールではないでしょうか?この辺に、世界のスポーツ指導者とのロジックの違いを感じます。
教え魔は、あなたの技術を滅茶苦茶にしようと日夜てぐすねを弾いて待っています。その毒牙にかかったとたん、あなたはあなた自身を失うことになります。そんなに正鵠を射た技術ならお前がオリンピックに出ろといいたくなります。挙句の果てに、物事がうまく行かないと、今度は道具のせいにされます。教習射撃ではレミントンのボロボロ教習銃使用したのにかかわらず21/25で合格しましたが、今は15もあたればいい方です。
兎に角、横から一々ああせいこうせいと言うのはやめてください。特に、手を叩いたところで引き金を引けというのだけは簡便してください。今は、そのような輩のいない時間を見計らって射場に行くので大変です。掲題のコラムを教本を基に「守・破・離」の精神で自分なりのスタイルを確立したいと思います。
かつてベートーベンは音楽評論家に何を望みますがという質問を受けたとき、「何ものぞまない、一つあるとすれば沈黙していて欲しい」と答えたそうです。
自分の道は自分で切り開く精神で頑張ることが大切ですね。早くペラッチの許可をいただいて、「簡単、明瞭、トラップ射撃術」を試して見たいと思っています(今は自動銃のためスキートが主です)また、私自身初心者のため、何か間違っていたり考え違いをしている点があればご教示いただきたく存じます。
コラム、これからも期待しています(やはり技術論が待ちどうしいのですが)


更新 2004年 9月29日

初めまして
自(陸)の*****をしております。
後輩の射撃技術の向上に繋がればと貴社のHPをいつも拝見して、指導の資としております。

射撃の指導というのは難しいですね。
自の指導方法は、画一的であり、教範資料に基づく事項とベテランの経験で指導しますが、前者は当然として、後者すら着眼は同じであり、指導される方にしてみると、いつもいつも、どこに行っても同じ指導の繰り返しで、射撃技術の向上へ向けての研究心が感じられません。

私自身は、**で約7年ほど*******を経験し、その間、通常の隊員の10~15倍の弾数を射耗してきました。
しかしながら、指導となると「経験が余り物を言わないな・・」と、感じる毎日でした。
こう感じる理由については、以下の理由が考えられるのですが

1 射撃は個人指導であり、個体差(身長・体重・柔軟性・視力・?等々)
  に差があるため、教える方も、教えられる方も歯がゆいところがある。
  ?は、ちなみにセンスとか感性とかです。

2 前項でセンスと書きましたが、
  当たる隊員は最初から何も教えなくても当たる。

3 数少ない弾薬のため、その場の命中にこだわり、
  指導や自己の弱点等の分析による(そこまでやってるのかな?)
  研究的な射撃をしない。(させてないのか?)

要するに、云うことを聞かない奴らばっかりでって事ではなく、教える方も教わる方もあまり射撃自体に興味がないのでは・・
という結論に至りました。

そんな時、バイアスロン時代に研修に行った、自の体育学校及びB大(弾道学)で習った雑談を射撃の導入教育に使用したところ、今までにない目の輝き、反応があり、
やれ、バレルタイムだのやれロックタイムだの銃身のたわみが弾道に影響する(我々の射撃にはほとんど関係ないが・・)原理だのを暇を見つけては語っていました。
そんな時に貴社のHPを発見し(ネタギレしためネットで検索していた→まさに、ネタ発見!という感じ)私自身興味深い内容にどっぷり浸ると共に、射撃の教育の参考にさせてもらっています。(FSの資料よりわかりやすいので・・)

科学的に懐の中にある銃のマクロの世界の出来事の方が300m先の標的の弾痕について語るより興味や研究心を引き出すには適していたようです。

自の若い者は、「射撃」がいかに貴重で重要な訓練であるか再認識しなくてはいけません。
一般の人は撃ちたくても簡単には撃てません。費用も莫大にかかります。
成果がなければ血税の無駄遣いです。成果がなければ任務が達成できません。
自分が死にます。仲間が死にます。国民が死にます。
このことを充分に理解させ、じ後の訓練に励んでいこうと思います。
HP更新楽しみにしております。 

ブランド
カテゴリー
ページの先頭へ